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【阪神】藤川球児監督、大山悠輔の残留の舞台裏で熱烈な直接出馬 取材時の“冷静発言”連発は愛ゆえ

スポーツ報知 2024年11月30日 5時0分

 国内フリーエージェント(FA)権を行使した阪神・大山悠輔内野手(29)が29日、兵庫・西宮市内の球団施設で会見し、残留を表明した。鳥谷敬(2015~19年)に並ぶ球団最長5年契約の総額17億円プラス出来高で合意(金額は推定)。条件面では対抗馬の巨人が上回っていたが、金銭面を決断理由とせず熟考を重ねて“男気残留”した。

 藤川監督は大山のFA関連の話題になると「権利だから尊重したい」、「そっと見守りたい」と一歩引いた発言を繰り返した。それは人ごとのように映る側面を覚悟した上で、すべては本人を思ってのことだった。「俺が残ってほしいと世の中に発信し続けることで周囲からの大山への影響、負担をかけたくなかった」。本当は誰よりも残留を熱望し、舞台裏では“直接出馬”にも乗り出していた。

 10月22日の秋季練習初日に監督室に呼ぶと、2人きりの空間で、いかに必要な存在かを訴えた。「一塁は大山しかいない」。海外FA権でメジャーに挑戦した自身の経験を踏まえ、権利行使が“裏切り”にならないことも伝えた。数日前にも電話を鳴らすなど、将来の幹部候補生にありったけの思いをぶつけていた。

 この日、再びタテジマに袖を通すことを決めた主砲は真っ先に指揮官に連絡を入れた。残留を決断した理由に「本当にいっぱいある」と明かしたが、球児監督の熱意が大きかったことも想像に難しくない。(阪神担当キャップ・小松 真也)

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