兵庫県の斎藤元彦知事が30日、神戸市長田区に新設された教育複合ビル「新長田キャンパスプラザ」完成式典に出席した。
テープカットを行い祝辞を述べた斎藤知事は、館内を視察。その後囲み取材に応じ「医療人材、福祉人材、介護人材、こういった人材が今県内大変少なくなっている。そういった人材を育成する拠点として、また社会人の学び直しの場として、人材育成の拠点ができたことをうれしく思う」と語った。
同所は兵庫県立総合衛生学院の校舎老朽化に伴い、同学院を当ビルに移転するとともに、阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けた新長田地区の活性化を図るため、兵庫県立大学、兵庫教育大学のサテライトキャンパスを誘致。地元企業人材のスキルアップや、地域の課題解決に取り組む起業家の育成・支援機能を県立大学に設置するほか、各学校での積極的な地域交流などにより、町のにぎわいづくりに貢献する。斎藤知事は「震災から来年で30年という節目。ここを拠点に多くの人材が育って活躍していただくことを期待しますし、約1000人の方が昼間も含めてここに集うことになりますから、新長田の活性化にも必ずつながるのではないか」と期待した。また県としても、神戸市としっかり連携をとっていくことを強調した。
この日は同ビルの完成式典ということもあり、同ビルに関係ない質問は受け付けなかった。