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八村塁との間にコミュニケーション不足あった 日本バスケットボール協会、海外組の窓口一本化 三屋会長が方針明かす

スポーツ報知 2024年12月1日 6時10分

 NBAレイカーズの八村塁(26)が男子日本代表の在り方や監督人事を批判した問題で、日本バスケットボール協会(JBA)の三屋裕子会長(66)は30日、海外でプレーする選手との窓口となる担当者を置く方針を示した。都内で取材に応じ「コミュニケーションを改善しないといけない」と述べた。トム・ホーバス監督(57)については改めて続投を強調した。三屋会長がこの問題で質疑に応じたのは13日(日本時間14日)の八村発言後、初めてだった。

 いまだに波紋が広がる八村発言から2週間以上、JBAトップの三屋会長が初めて取材に応じた。29日に声明は出したが、ここまでは沈黙が続いていた。「正直、ずっと何を話すべきか悩んだ。批判は甘んじて受ける」。反省を述べたうえで、八村とJBAとの間にできた溝の大きな要因にコミュニケーション不足を挙げ、「協会側のカウンターパートを明確にする」と海外クラブ所属選手専用の担当者を置き、窓口を一本化する方針を明かした。

 三屋会長によれば、これまで海外組との連絡については、シーズン中は代理人を通すこともあって「間に何人も入り、正確に伝わっているか分からない部分があった」という。「誰が言った? 誰から聞いた? という『誰』が見つからなかった。組織としてこれはダメ」と責任の所在が分からず混乱することもあった。「もう少し正確に選手の声が届く仕組みづくりが必須だ」と体制の不備を認め、協会のアスリート委員会を活性化させる考えも示した。

 八村の発言自体は「意見を言うのは健全」と受け止め、個々が持つ考えは「価値観の違い」と述べた。八村側、指揮官の双方に対しては、密に連絡を取り合っているとし「公で話してしまうと永遠に平行線。個別に対応していく方針。最大限、努力していきたい」と強調した。八村が「世界レベルではないんじゃないか」と疑問視するホーバス監督の去就については議論もあったというが、28年ロサンゼルス五輪を目指す上で適任と判断。「彼を今、全力でサポートしていく」と改めて続投を断言した。

 絶対的エースの発言で、大きく揺れ動くバスケ界だが、4年後の五輪で8強入りの目標は誰もが同じだ。三屋会長は「選手が集中できる環境をどうやったら作ることができるのか、我々は真剣に考えていきたい」と改めて覚悟を口にした。(小林 玲花)

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