今年話題になった言葉に贈られる現代用語の基礎知識選「2024 ユーキャン新語・流行語大賞」が2日、都内で発表され、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手(30)が史上初めて達成したシーズン50本塁打、50盗塁を指す「50―50」がトップテン入りを果たした。
年間大賞には金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」の「ふてほど」が選ばれ、大谷はエンゼルス所属だった21年の「リアル二刀流/ショータイム」以来となる2度目の栄冠は逃した。野球界からは22年の「村神様」(ヤクルト・村上宗隆)、23年の「アレ(A.R.E.)」(阪神・岡田彰布監督)と大賞が3年続いていたが、こちらも途切れる形となった。
大谷は昨年9月の右肘手術の影響で打者専念となった今季、159試合で54本塁打、130打点でリーグ2冠。シーズン前から走力強化に取り組み、日本人選手のシーズン最多記録となる59盗塁も記録した。8月に史上6人目で最速の「40―40」に到達すると、9月19日(日本時間20日)の敵地・マーリンズ戦では6打数6安打3本塁打10打点2盗塁という離れ業で前人未到の「50―50」を達成。自身2年連続3度目、DH専任では史上初のMVPをまたしても満票で獲得し、両リーグでの受賞は史上2人目の快挙となった。
開幕直後には元通訳の水原一平氏が不正送金による銀行詐欺罪に問われ、球団を解雇。相棒と決別する波乱のスタートを切ったが、2月末に結婚を発表した真美子夫人、愛犬・デコピンと新たな家族の支えで乗り越えた。3年前の流行語大賞受賞時は二刀流での活躍だったが、今年は投手としてはリハビリ中でありながら、打者だけでも日本、さらには世界中を驚かせる一年だった。
大谷は今オフ、各リーグの各ポジションで最も優秀な打者に贈られる「シルバースラッガー賞」、リーグ最高の打者に与えられる「ハンク・アーロン賞」、最優秀DHにあたる「エドガー・マルティネス賞」、メジャーのベストナインに相当する「オールMLB」、そしてMVPと5つの表彰を受けた。また、「MLBネットワーク」が選ぶ今季の「プレー・オブ・ザ・イヤー」トップ100では「50―50」を達成した瞬間が1位に選出され、シーズン中の月間MVPなども含めて16冠となっている。