巨人の泉口友汰内野手が2日、来季に懸ける思いをたぎらせ、ジャイアンツ球場で自主練習を行った。
室内練習場で、泉口の打球音が何度も何度も響く。バットを徹底的に振り込んだ。「自分は立場的にも休んでいる暇はないので、練習するしかない。いつ終わるか分からない世界なんで、いつ終わってもいいようにやるしかないので」と声を大にした。
ルーキーイヤーの今季は堅実な守備を武器に66試合に出場して打率2割1厘、1本塁打、9打点。シーズン中盤に遊撃でのスタメン起用を増やしたが、最終盤はベンチスタートが続いた。1年目を終え、「危機感しかないです」と強調。「阿部監督も秋季練習で『毎日不安で過ごせ、不安にかられて過ごして』とみんなに言っていた。1日でも休んだら不安になる」。自分自身と徹底的に向き合う日々を過ごし、はい上がる決意だ。
守備力もさることながらレギュラー奪取への大きな要素は打撃。今オフは「打撃向上」と「フィジカル強化」を優先テーマとして練習に励んでいる。「数字として今年打てんかったという事実がでている。打撃向上のためには、体も強くしないといけない」と狙いを明かす。バットを振り込みながらトレーニングにも力を注ぐ。「トレーナーさんと相談してメニューをもらいながら、やってます」と鍛錬を重ねる。「体重は変わってないですよ」と話すが、厚みを増した肩周りと胸板がハードな日々を物語っている。
今オフは岡本和、吉川の自主トレに参加する予定。「人としても尊敬している二人。野球はもちろん取り組み方や人間的な部分も含めて野球には大事だと思うのでお願いした。野球はもちろん、いろんなことを吸収していきたい」。打撃と守備の両面で球界屈指の技術を持つ2選手から、取り組む姿勢を含めて貪欲に学んでいく。
内野の各ポジションには力のある選手がそろう。新戦力を含め争いは激しさを増していく中で、自身に矢印を向ける。勝負の2年目へ。今オフ飛躍のための土台をつくり上げる。(宮内 孝太)