満50歳以上の棋士が頂点を競う将棋の第2回達人戦本戦が3、4日に東京・立川の「TACHIKAWA STAGE GARDEN」で指される。開幕前日の2日、本戦に出場する羽生善治九段ら8人の現役レジェンドたちが立川市で前夜祭に臨んだ。
3日の準々決勝で勝ち、4日の準決勝で勝利すれば史上3人目の通算1400勝を達成する谷川浩司十七世名人は「私だけ60代。棋士生活も48年になり、あと何年続けられるかなというところでこの棋戦が始まり、うれしいこと」と話し、立川立飛杯達人戦と「た」が多い棋戦であることに触れ、「明日明後日と(名前が)『た』で始まる人にいいことが起きないかなと(笑い)ベテランらしい技を見ていただければ」と笑顔をみせた。
昨年、初代達人となり、表彰式では日本将棋連盟会長として自分で自分に賞状を贈呈するセルフ表彰式で話題を呼んだ羽生善治九段は、「明日からは自分の持っているもの出し切って、皆さんに楽しんでもらえる将棋を全力で指していきたい」と意気込んだ。
本戦シードは、谷川、羽生、佐藤康光九段、丸山忠久九段。予選勝ち上がりの森内俊之九段、行方尚史九段、木村一基九段、増田裕司七段を加えた8人で2代目達人の称号を争う。