Infoseek 楽天

イチロー氏、殿堂候補入り 60年スタルヒン97・3%超え史上初満票なるか 

スポーツ報知 2024年12月4日 5時30分

 野球殿堂博物館は3日、25年の野球殿堂入り候補者を発表した。プレーヤー表彰では日米通算4367安打のイチロー氏(51)、現巨人監督で通算406本塁打の阿部慎之助氏(45)、日米通算134勝128セーブの上原浩治氏(49)、通算2000安打の福浦和也氏(48)が新たに候補者入り。イチロー氏は、史上初の“満票”選出の期待もかかる。殿堂入りは報道、球界関係者らによる投票で決められ、来年1月16日に発表される。

 イチロー氏にまた新たな栄冠が訪れようとしている。19年3月に東京Dで行われたマリナーズ―アスレチックスのメジャー開幕シリーズを最後に28年間の現役生活を終えた世界の安打製造機が、既に発表されている米野球殿堂に続いて日本でも殿堂入り候補にノミネートされた。

 91年ドラフト4位で入団したオリックスでは、「振り子打法」で球界に旋風を巻き起こして94年から7年連続首位打者。マリナーズ入りした01年に首位打者、新人王、MVPなどを獲得する鮮烈な世界デビューを果たし、04年には262安打のシーズン最多安打記録を達成するなど、日米通算4367安打を積み重ねた圧倒的な実績を誇るレジェンド中のレジェンド。スタルヒン(60年)、王貞治(94年)、野茂英雄(14年)、工藤公康(16年)、松井秀喜(18年)、金本知憲(同)に続き7人目となる資格初年度での殿堂入りはほぼ間違いない。さらに、スタルヒンの得票率97・3%を上回る史上初の“満票”選出の可能性も十分だ。

 メジャー通算3089安打を誇り、米国野球殿堂(日本時間1月22日発表)でも日本人初の選出が確実視されている。輝かしい球歴に、日米そろって資格初年度での選出という新たな1ページが刻まれそうだ。

 イチロー氏に加え、現役19年で通算406本塁打、同2132安打をマークした現監督の阿部氏、アジア出身選手では初めて日米通算100勝&100セーブ&100ホールドを達成した上原氏と、かつて巨人の屋台骨を支えた大物OB2人も、それぞれ現役引退から5年が経過したことから候補者にリストアップされた。ともに実績は一級品だけに、初年度から多くの得票が予想される。

◆エキスパート部門では岡田彰布氏、尾花高夫氏

 〇…指導者としての功績なども加味して選出されるエキスパート表彰部門では、今季限りで阪神監督を退任した岡田彰布氏(67)と、横浜(現DeNA)監督やヤクルト投手コーチなどを歴任した尾花高夫氏(67)が候補者入りした。岡田氏は阪神監督就任前の22年以来、3年ぶりの“復帰”。阪神で2度目の指揮を執った2年間で日本一とリーグ2位の成績を残しており、今回の得票数が注目される。

 ◇プレーヤー表彰 対象は現役引退後5年以上経過したプロ野球選手。その後15年間が選考対象。野球報道経験15年以上の委員(約350人)が投票。75%以上の得票で殿堂入り。

 ◇エキスパート表彰 対象は〈1〉現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6か月以上経過した人。〈2〉現役引退後21年以上経過したプロ野球選手。殿堂入りした人(約40人)、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約90人)が投票。75%以上の得票で殿堂入り。

 ◇特別表彰 対象は〈1〉アマの選手・指導者を引退した者。現役引退し5年以上、コーチと監督は引退後6か月以上。〈2〉プロ、アマの審判員で引退後6か月以上。〈3〉プロ、アマの組織などの発展に貢献。〈4〉野球に関する文芸・学術・美術・音楽などの著作物を有する者や、報道関係者としての実績。選考はプロ、アマの役員や野球関係の学識経験者(14人)が投票。75%以上の得票で殿堂入り。

この記事の関連ニュース