シンガー・ソングライターの小田和正によるクリスマス恒例のTBS系音楽特番「クリスマスの約束2024」(24日・後10時から2部構成で放送)の公開収録が3日に横浜市内のKT Zepp Yokohamaで行われ、今年の放送をもって番組が終了することが小田から発表された。2001年の番組スタートから24年目、節目の20回を迎え、歴史に幕を下ろす。
小田がホスト役となり、聖夜に豪華アーティストと一夜限りの楽曲をコラボレーションする「クリスマスの約束」。20回目のメモリアルな収録地は小田の地元・横浜。番組史上最多となる20万枚を超える観覧応募ハガキの中から抽選で選ばれた約1000人とともに生ライブの形で公開収録がスタートした。
21年以来3年ぶりの番組復活ということで、待ちわびていた観客から万雷の拍手を浴びながら登場した小田は客席を見渡し「どうも~。お待たせしました!」とあいさつ。ゲストアーティストを呼び込むと全員で「風を待って」を披露。歌唱が終わると、小田がひとりステージに残り「大事な話があるのでこれを読ませて頂きます」と切り出した。
【小田和正コメント】
「クリスマスの約束」は、一度きりで終わるはずの番組でした。それが、懸命に戦ってくれたスタッフたち、音楽を愛するアーティストたち、そして何と言っても放送を楽しみにしてくれていた視聴者の皆さんに支えられて、20回も続けてこられたのです。くじけそうな時もたくさんありましたが、今振り返れば、すべてが楽しい思い出です。
「クリスマスの約束」をやらなければ出会うはずもなかったたくさんのアーティストたち。そして一緒に番組を作ってくれたアーティストの仲間たちがいたから、目指す番組ができたのです。僕の音楽人生の中の、かけがえのない時間でした。続けてきてよかった。いま心からそう思います。
そして『クリスマスの約束を楽しみにしています』、と言ってもらえるうちに番組を終えることにしました。寂しいけれど、きっとそれがいいと思ったのです。みんな本当にありがとう。どうもありがとうございました。
突然の報告に静まりゆく客席に、小田は「20回目はまだ始まったばかりです。ここで皆さんがどんな反応があるのか、とってもずっと考えていましたけれども…。泣かないでください。楽しくって約束しましたから、楽しく楽しくやっていきたい」と決意表明。「1回目(『クリスマスの約束2001』)の1曲目に歌ったこれをやりたいと思います」と、美しいピアノの旋律とともに「言葉にできない」を披露した。
2曲を披露したのち、ギターに持ち替えた小田は「自分が思っていたより緊張していまして…」と照れ笑い。「みんなにしっかり歌ってもらえるよう、ちょっと練習したい」と客席にも呼びかけ。「歌えるじゃないですか」と笑みをみせつつ「たしかなこと」を声を合わせた。
ステージでは、「クリスマスの約束」の貴重な秘蔵アーカイブ映像とともに20年の歴史を振り返った。ゲストアーティストとのプレミアムなセッションなど、「クリスマスの約束」でしか聴くことのできない美しい旋律とともに番組のこれまでの歩みに思いをはせた。小田は「映像を見て、当たり前の事だけど『手抜きがないな』って、誇れるところがたくさんあって。頑張ってきてよかったなって。自分が1人で見たり聴いたりしているだけでもすごく幸せになれるので、とてもいいことを自分のためにやってこられていたんだ、と幸せに思っています」と万感の思いで語った。
初回の放送時、番組のテーマとして掲げた「アーティスト同士がたたえ合う」ことをつづった書き下ろし曲「この日のこと」を最後に披露。一度はステージを降りた面々だったが、会場の度重なるアンコールに応え小田がステージに登場。ソロでも歌唱を披露したほか、ゲストアーティストとともに「キラキラ」「ラブ・ストーリーは突然に」を観客と大合唱しながら披露し、鳴りやまない拍手の中で収録を終えた。
◆小田和正音楽特番「クリスマスの約束2024」
【放送日時】12月24日、後10時~10時57分/後11時56分~深夜1時56分(一部地域を除く)
【出演者】小田和正
【ゲスト(50音順)】熊木杏里、JUJU、根本要(STARDUST REVUE)、松たか子、水野良樹(いきものがかり)、矢井田瞳、和田唱(TRICERATOPS)