満50歳以上の棋士が頂点を競う将棋の第2回「達人戦」準決勝・決勝が4日、東京・立川の「TACHIKAWA STAGE GARDEN」で指され、決勝で先手の丸山忠久九段が行方尚史九段に97手で勝利。2代目「達人」に輝いた。
昨年は決勝で羽生善治九段に敗れ、準優勝だった丸山。今年は日本将棋連盟の会長を務める羽生から優勝の賞状を贈られ、雪辱を果たした。
羽生が羽生を表彰する2年連続の”セルフ表彰式“を阻止することを目標と前夜祭で触れていた丸山は「目標は冗談でしたが(笑い)優勝できたことは素直にうれしいです」と笑顔。達人となったが、「1局目、2局目と内容があまりよくなく、まだまだ達人というには遠いのですが、達人を目指して研さんしていきたい」と謙虚に語った。
今年は準々決勝で敗れてしまった羽生は日本将棋連盟連盟会長として「最近の将棋はAIでの研究などそういうところの比重が非常に増えているが、今大会(準々決勝から)合計7局の対局が行われましたけれども、非常に力戦調と言いますか、乱戦調の将棋が多く、これもこの棋戦ならではなのではないかなという風にも思っております」と大会を総括した。
本大会は本戦シードの、谷川浩二十七世名人、羽生、佐藤康光九段、丸山に予選勝ち上がりの森内俊之九段、行方、木村一基九段、増田裕司七段を加えた8人で「達人」位を争った。