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K―1時代にVSタイ人3戦判定勝ち 武居由樹、イブV2戦へ「自分らしく戦う。経験を生かしたい」

スポーツ報知 2024年12月6日 6時0分

◆プロボクシング▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―ユッタポン・トンデイ(12月24日、東京・有明アリーナ)

 WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が5日、横浜市の大橋ジムで、2度目の防衛戦となる同級10位ユッタポン・トンデイ(タイ)戦に向けた練習を公開し、3戦ぶりのKO勝ちに狙いを定めた。対戦を求めているWBOアジアパシフィック同級王者・那須川天心(帝拳)の慎重な対応には「フラれた感じ」と苦笑しながらも、待たせるなら「お前も(世界ベルトを)一本持って来いという気持ち」と意地を見せた。

 武居がリング上で躍動した。元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナーが振る、2本のソフト素材製スティックを、軽快な体さばきでかわす。無敗の挑戦者対策に、ステップワークやディフェンスを確認。2回のシャドーボクシングでは、速くて力強いパンチを披露した。

 9月に元世界王者・比嘉大吾に判定勝ちして臨むV2戦。「ここまでは順調にきている。自分らしく戦うのがテーマ。万全の状態で臨みたい」。アマ時代に五輪連覇のロベイシ・ラミレス(キューバ)に勝ったことがあるユッタポンが相手だが、八重樫トレーナーは「力対力なら負けない。武居の破壊力が出る試合になればいい」と期待を寄せた。

 K―1時代、タイ選手には3戦全勝も「独特のリズムに合わせて、ズルズルと判定になった。その経験を生かしたい」と武居。「(ユッタポンは)体も厚いし、パワーもあり、うまさもある。力でねじ伏せたい。バチッと倒したい。倒すことに飢えている」と3戦ぶりのKO勝利を誓った。

 大橋秀行会長は「ここ2試合は内容のある戦い方で成長を感じる。来年には戦うべき相手がいるので、ここは絶対に負けられない」と必勝を厳命した。「戦うべき相手」―。武居が対戦を希望してきた同じ元キックボクサーの天心にほかならない。天心は来秋以降の世界挑戦構想を描き「必ずやります。焦らず待っていてほしい」と話している。武居は「フラれたんだろうなという感じ」と苦笑いしながらも、「待っているのはいいけど、お前も(世界ベルトを)一本持って来いという気持ち」とプライドをのぞかせた。

 「引き寄せるものがあれば、いつか巡り合える。まずは今回勝たないと何も始まらない」と王者。「期待を裏切らないように、いいクリスマスイブにできれば」と豪快なKO劇をファンにプレゼントする。(谷口 隆俊)

 ◆来年2月6戦目 天心練習再開 〇…那須川は10月、アシロ(フィリピン)に判定勝ちし、転向5戦目でWBOアジアP王座を獲得。カットした左まぶたの傷はふさがり、来年2月に設定される6戦目に向けて、すでに練習を再開した。11月にスポンサーのイベントに参加した際には米ラスベガス合宿の計画も明かし、「あと2戦でしっかり結果を出さないと」と6月の7戦目を経て、来秋以降の8戦目で世界挑戦、というロードを描いている。

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