Infoseek 楽天

箱根駅伝で初優勝と3冠を狙う国学院大がスポンサーのアサガミを表敬訪問 エース平林「恩返しをしたい」

スポーツ報知 2024年12月6日 18時19分

 第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で初優勝と史上6校目の3冠を目指す国学院大の前田康弘監督(46)とエースで主将の平林清澄(4年)が6日、スポンサーを務めている総合物流サービスの「アサガミ」本社(東京・千代田区)を表敬訪問した。

 日本陸連は20年4月に「世界陸連広告規程改定に伴う国内適用について」を発表。国内の大会で各チームはユニホームに所属名、製造メーカーに加え、同一のスポンサー名をシャツとパンツにそれぞれひとつずつ表示できることが認められた。アサガミは同年12月から国学院大のスポンサーを務め、国学院大は21年の箱根駅伝から「アサガミ(ASAGAMI)」のロゴをユニホームに掲出している。前田監督は「アサガミさんは恩人です。スポンサー料は強化合宿などで大事に使わせていただいております」と深く感謝した。

 今季の大学駅伝界で国学院大は主役を張っている。学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月14日)では最終6区で平林が駒大のエース篠原倖太朗(4年)、青学大のエース太田蒼生(4年)とのアンカー対決を制して優勝。第2戦の全日本大学駅伝(11月3日)ではエース区間の7区で平林が青学大の太田と同タイムの熱戦を演じ、最終8区の上原琉翔(3年)が優勝のゴールテープを切った。

 アサガミの木村健一社長は「国学院大が出雲駅伝、全日本大学駅伝で優勝したことで社内はとてつもなく盛り上がっています」と笑顔で明かした。箱根駅伝に向けては「もちろん優勝を期待していますが、勝負は時の運。私たちも一緒に戦っているように思えることが楽しい」と、前田監督と平林主将を思いやりながら激励した。

 実は出雲駅伝ではアクシデントがあった。アンカーの平林のユニホームに張られていた「アサガミ」のロゴがレース途中で半分、はがれ、優勝のゴールテープを切った時「アサガミ」のロゴは見えなくなってしまっていた。木村社長は「レース後、すぐに前田監督と平林君から『申し訳ありません』と電話がありました。律義ですよ。明るいし、チームワークもいい。私たちは国学院大駅伝チームが大好きなんです」と楽しそうに語った。平林は「出雲駅伝ではアサガミさんに申し訳なかったです。箱根駅伝で優勝して恩返しをしたいです」と言葉に力を込めて話した。

 11月28日から12月5日まで沖縄・宮古島で合宿を行い、箱根路制覇に向けて強化と調整は順調に進んでいる。前田監督は「前回は12月に入り、インフルエンザでチームが崩れた。今回はここまで故障者、体調不良者がいません。これからはコンディションが一番、大事になります」と表情を引き締めて話した。今年4月からユニホームにスポンサー名を二つまで表示できるようになったため、国学院大は生命保険会社の「ライフネット生命」のロゴも掲出することも決まった。

 今季の学生3大駅伝は出雲駅伝、全日本大学駅伝のいずれも国学院大が快勝し、駒大が2位、青学大が3位。最終戦の箱根駅伝も「3強」を中心に激しい優勝争いが繰り広げられそうだ。

 ◇国学院大 1922年創部。98年にスポーツ強化部会制度創設によって硬式野球部、柔道部とともに本格的な強化を開始。箱根駅伝には2001年初出場。最高成績は20年の総合3位。19年の出雲で学生3大駅伝初優勝。24年に2度目の優勝。全日本大学駅伝は24年に初優勝。練習拠点は川崎市と横浜市。タスキの色は赤紫に黒の縁取り。男子長距離部員は選手60人、学生スタッフ14人。主なOBはマラソン日本歴代9位の土方英和(旭化成)、同48位の浦野雄平(富士通)ら。

この記事の関連ニュース