米国のボクシング専門メディア「ボクシング・シーン.com」は6日(日本時間7日)、スーパーバンタム級(55・3キロ以下)の世界4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、来年4月に米ラスベガスで行われると見込まれている防衛戦で、WBC1位アラン・ピカソ(メキシコ)が対戦相手の候補に挙がっていると報じた。
同メディアによると、井上の米国でのプロモーターである興行大手「トップランク社」は来年4月にラスベガスで井上の世界戦実現を目指しているが、その対戦相手の最有力候補は30勝(16KO)1分けの無敗ボクサーのピカソであると、2人の関係者が語ったと報じた。
ピカソは2000年7月生まれの24歳。17年3月にプロデビュー。今年8月にはアザト・ホバニシアン(アルメニア)に判定勝ちしてWBCシルバー王座を手にしている。
井上は12月24日、東京・有明アリーナでIBF&WBO1位サム・グッドマン(オーストラリア)の挑戦を受ける。ピカソのプロモーター、ザンファー社のレネ・アビレス氏は「ピカソは世界チャンピオンになりたいし、ランキング(1位)にも入っている。だから(井上戦は)彼が進むべき道。交渉テーブルの上にある」と話したという。
トップランク社のカール・モレッティ副社長は井上のラスベガスでの試合の可能性について、「進行中のプロジェクトである」としたが、ボブ・アラムCEOは4月開催を強く求めている。同社は井上が防衛を決めれば、その時点で発表したい意向。ピカソのアビレス代表は、このプロセスに忍耐を示した。アビレス氏は「まだ何も決まっていない。もし契約が成立すれば、とてもハッピーだ。彼らに選択肢があることは分かっているので」と話している。