日体大レスリング部は8日、横浜・健志台キャンパスでパリ五輪の祝勝会を行った。
パリ五輪には卒業生で男子グレコローマンスタイルで60キロ級の文田健一郎(ミキハウス)、77キロ級の日下尚(三恵海運)、67キロ級の曽我部京太郎(ALSOK)、男子フリースタイルで57キロ級の樋口黎(ミキハウス)、65キロ級の清岡幸大郎(三恵海運)、在学生で女子53キロ級の藤波朱理の6人が出場。文田、日下、樋口、清岡、藤波の5人が金メダルに輝いた。
6人がそろった祝勝会で、日体大の松本慎悟監督は「最強の選手を送り出し、最高の結果を残すことができた」とあいさつ。藤波は「けががあったり、悔しい思いもあったけど、夢をかなえられたことをすごくうれしく思う。2年後のアジア大会で優勝、(28年)ロス五輪での2連覇を目指してこれからも頑張っていく」と決意を語った。金メダルのお祝いに大きなケーキも送られ、両親と一緒に笑顔でほおばる場面もあった。
文田は練習再開することを明かした。4年後の五輪については「もう一度レスリングを始めてみて、目標が見えてきたら目指すかなという状況」と心境を語った。日下は近日中に渡欧し、独ブンデスリーガのプレーオフに出場する。「ブンデスでは興行として楽しまれていて、レスリングの新たな可能性がある気がする。それを自分自身で見て、日本に持ち帰って広げられるような存在になれるように頑張っていきたい」と意欲を示した。
樋口は今月下旬から米国に留学し、現地の大学でコーチ兼選手として活動する。渡米前に日体大の後輩たちへ「今回(五輪に)出た6人は目標を達成するために何が足りないか、必要かを常に考え続けて練習してきたと思う。世界一の練習相手がいる日体大レスリング部の中で、ただこの環境でやっていれば強くなると思わないでほしい」とメッセージを送った。
清岡はロサンゼルス五輪で2連覇を目指すことを公言している。「また応援していただいた皆さんに最高の景色をお届けすることができるように頑張っていきたい」と誓った。曽我部は代表6人で唯一メダルを逃し「正直な気持ち、とても悔しい。4年後、必ず金メダルを獲得するために地道に頑張っていきたい」と雪辱を期した。