今夏のパリ五輪陸上男子200メートルに出場した飯塚翔太(33)=ミズノ、藤枝明誠高出=が8日、御前崎市民会館で行われた「御前崎ライオンズクラブCN30周年記念式典」で講演した。式典後に取材に応じ、「今年1年はいいことと、そうでないところが極端だった」と、24年シーズンを振り返った。
シーズンインから6月上旬までは順調だった。ただ、日本選手権前に左太もも裏を痛めてしまい、シーズン最後まで苦しんだ。「パリに出たのは良かったけど、ちょっと足を上げるのも痛かった」と、けがを抱えての出場だったことを明かした。「走ってすぐ、このままでは終われない、次の五輪を目指そうと思った」。不完全燃焼に終わり、4年後のロス五輪に照準を合わせていることを明かした。
来年は東京で世界陸上が開催される。「国立でやる大会。前回の東京五輪は無観客だったので、そこで走りたいという思いは強い」。33歳の向上心は、まだまだ衰えていない。(塩沢 武士)