米大リーグの各球団の監督、GMや選手の代理人らが集まる「ウィンターミーティング(WM)」が米テキサス州ダラスで、9日(日本時間10日)から4日間の日程で開催される。前日8日(同9日)には、ヤンキースのJ・ソト外野手(26)が、昨オフの大谷を超える15年7億6500万ドル(約1147億円)でメッツと契約したと現地で一斉に報道された。日本人では海外FA権を行使した巨人・菅野智之投手(35)、ポスティングシステムで米移籍を目指すロッテ・佐々木朗希投手(23)らに注目が集まる。
WM初日を前に、衝撃のメガ契約が判明した。移籍市場の目玉でヤンキースからFAになっていたソトが、メッツと15年総額7億6500万ドル(約1147億円)で合意したことを、メジャー公式サイトなどが一斉に報じた。
昨オフに大谷がドジャースと結んだ北米プロスポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル(約1022億円=契約発表時のレート)を上回り、契約期間の15年も史上最長。1年平均では大谷が7000万ドル(約101億円=契約発表時のレート)、ソトが5100万ドル(約76億円)で大谷が上回るが、ソトは出来高次第では8億ドル(約1200億円)を超える可能性もあるという。97%を回した大谷のような後払いはなく、5年後にオプトアウト(契約解除条項)が入っている。
獲得レースにはヤンキース、ブルージェイズ、Rソックス、ドジャースなどが参戦。ヤ軍は16年総額7億6000万ドル(約1140億円)の契約を提示したという。「MLBネットワーク」はド軍が1番から大谷→ソト→ベッツ→フリーマンの順に並べる構想を提示したと報じていた。ハイレベルな争奪戦を制したのは、今季リーグ優勝決定シリーズに進出し、資金力に定評があるメッツ。千賀やMVP投票で大谷に次ぐ2位に入った遊撃手のリンドアが在籍している。
ソトはドミニカ共和国出身で、19歳でナショナルズからメジャーデビュー。デビューから7年連続で出塁率4割超という選球眼や、20年に首位打者を獲得した打撃力、今季41本塁打の長打力などが評価され、26歳の若さでFAになったことから異例の超大型契約となった。例年、移籍市場は大物から順に契約が決まっていく傾向。昨オフは大谷の動向がWM中に決まらず動きが少なかったが、今年は活発な動きが見られそうだ。
◆フアン・ソト(Juan Soto)1998年10月26日、ドミニカ共和国生まれ。26歳。15年7月にナショナルズ入り。18年にメジャーデビューし、19年には世界一に貢献。22年途中にパドレス、24年にヤンキース移籍。23年WBC出場。20年に首位打者、シルバースラッガー賞は20年から5年連続。通算936試合で201本塁打、592打点、打率2割8分5厘。188センチ、101キロ。左投左打。今季年俸は3100万ドル(約46億円)。
◆バスケットボール、サッカー界の主な大型契約 NBAのセルティックスを史上最多18度目の優勝に導いたエースのテータムが今年7月に、5年総額3億1400万ドル(約505億5400万円)で契約を延長。同僚のブラウンが前年に結んだ5年3億400万ドルを上回り、史上最高額となった。サッカー界では、フランス代表FWエムバペがパリSGと締結した2022~25年の3年総額6億3000万ユーロ(約1001億7000万円、ボーナス込み)が最高とされる。