プロボクシングWBA世界フライ級(50・8キロ以下)王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が10日、WOWOWの「エキサイトマッチSP」(12月23日午後9時、WOWOWライブ&オンデマンド)の収録に臨み、10月13日に東京・有明アリーナで行われた2度目の防衛戦を自ら解説した。
WBA8位のタナンチャイ・チャルンパック(タイ)を迎え撃った一戦。ムエタイ出身の挑戦者に対し「倒したいという思いが強すぎて、ただ前に出る試合になってしまった。もっと出入りで決めればよかった」などと反省点を示しながら、元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史さん(帝拳ジム代表)とともに試合を振り返った。
「改めて反省しながら…公開反省になってしまったけど(苦笑)、いい勉強になって、今後のキャリアに生かせると思う」とユーリ阿久井だが、今年は世界に飛躍した1年だった。1月に7度目の防衛戦に臨んだWBA王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に判定勝ちして王座を奪取。5月には東京ドームで元東洋太平洋王者・桑原拓(大橋)を判定で退けるなど3戦3勝。収録後には囲み取材に応じ、「あっという間の1年でした。無事にチャンピオンのまま年が越せてよかった」と笑顔を見せた。すでに練習は再開しており、母校の環太平洋大でのフィジカルトレーニングも導入。「多い時には週6日で」とビルドアップにも努めている。
今後について聞かれると「統一戦路線で」と統一王者を目指すと話したユーリ阿久井。収録でも名前を挙げたWBC世界同級正規王者・寺地拳四朗(BMB)については「どこででも(名前が)出るので、自分でも出しています」とユーリ阿久井。世界王者になる前にはスパーリングで何度もグラブを合わせており「メッチャ、強いです。うまさもあるし、落ち込むくらい、ひたすらボコボコにされた」という。収録では「ファンが一番望んでいるし、断る理由はない」とWBC王者との統一戦に前向きな姿勢を見せたWBA王者。収録後には、入れ替わりでスタジオ入りした寺地と対面。笑顔でツーショット撮影に応じていた。