今年1月の第100回箱根駅伝3区(21・4キロ)で日本人歴代最高の59分47秒で区間賞を獲得し、青学大の優勝に貢献した太田蒼生(4年)が来年の東京世界陸上マラソン日本代表を目指し、来年3月2日の東京マラソンに出場を予定していることが10日、分かった。
同代表の選考基準のひとつに選考レースで「日本記録(2時間4分56秒、鈴木健吾)を出した競技者」という項目があり、初マラソンとなる太田にも代表となる可能性はある。この日、発表された第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)の登録メンバーに順当に入った太田は「箱根駅伝では2~4区のいずれかで結果を出します。その後、東京マラソンでは世界陸上の日本代表になれるようにチャレンジします」と、意欲的に話した。
太田は今年の2~3月に初マラソンに挑戦する予定だったが、故障のために回避。来年こそ箱根駅伝の理念である「箱根から世界へ」を体現するつもりだ。来春の卒業後、GMOインターネットグループ所属でプロランナーとなる太田は「最終的には五輪で優勝したい」という大きな野望を抱いて最後の箱根駅伝、そして、初の42・195キロに臨む。
青学大では別府大分毎日マラソン(来年2月2日)に若林、白石光星(4年)、塩出翔太(3年)が出場予定。太田と並ぶエースの黒田朝は2年連続で箱根駅伝2区区間賞を獲得した場合、大阪マラソン(来年2月24日)に参戦する計画がある。
◆太田 蒼生(おおた・あおい)2002年8月26日、福岡・篠栗町生まれ。22歳。大牟田高を経て青学大コミュニティ人間科学部4年。箱根駅伝は1年で3区2位、2年4区2位、3年で3区区間賞で総合優勝の立役者となった。自己記録は5000メートルが13分53秒10、ハーフマラソンは1時間2分30秒。176センチ、56キロ。