ロッテからポスティングシステムでメジャー入りを目指す佐々木朗希投手(23)の交渉期間が10日、スタートしウィンターミーティング(WM)中の各球団が続々と獲得に名乗りをあげた。朗希争奪戦の本命とみられるドジャースは、初めて公の場でラブコールを送った。これまでは正式にポスティングを申請していなかったこともあって慎重な姿勢を見せていたド軍。だが、争奪戦が幕を開けたこの日は、フリードマン編成本部長が「彼は明らかに私たちにとって最優先事項だ。だから、できることは何でもするつもりだ」と、熱い思いを口にした。
同編成本部長は、日本に足を運ぶなど朗希を追いかけてきた。「これまで追いかけてきた選手。信じられない才能があり、驚異的な速球、スプリットを投げ、メジャーの平均を大きく上回っている。世界で最高の投手になりたいという夢を語っていたが、彼が世界最高の投手になる能力があると信じている」と、惚れこんだ。
通常のFA選手獲得とは異なり、金額以外の面でのアピール合戦。ド軍は、獲得には至らなかったとはいえ、17年オフの大谷争奪戦でも同じ経験があり「(アピール材料は)この都市と近隣地域のこと、組織の安定性、的確な成長計画、スタッフの配置などになると思う」と自信をのぞかせた。
朗希が入団すれば大谷、山本、朗希と並ぶ夢の先発ローテ形成が現実のものとなる。「私たちとまったく同じことをしようとしている他のチームがたくさんいることも知っている。最終的にそれがどうなるかはわからないが、私たちがこのこと(朗希獲得)に対して思慮深く最善を尽くす限り、少なくともその努力には満足できるだろう」と同編成部部長。ワールドシリーズ王者がオフも全力疾走する。(安藤 宏太)