カブス・鈴木誠也外野手(30)がアストロズにトレード移籍する可能性を11日(日本時間12日)、米メディア「ジ・アスレチック」が報じた。同サイトでは「カブスの鈴木誠也外野手とイサク・パレデス内野手は、アストロズがカイル・タッカー右翼手とのトレードの可能性を探っている選手だ」とした。
アストロズは、来季終了後にFAとなる見込みの2023年打点王・タッカーをトレードで放出することを検討中。さらに三塁手のブレグマンが今オフFAで退団する可能性があり、そろって流出した場合にもタッカーが守っていた右翼手の誠也と、ブレグマンが守っていた三塁手のパレデスを獲得して穴埋めし、戦力を維持することが狙いなようだ。一方でカブスは、若手野手が成長しており、飽和気味の外野手の中から誠也かベリンジャーをトレードで放出する考えがあることがたびたび報道されている。
22年からカブスと5年総額8500万ドル(約100億5000万円=契約時のレート)の契約を結んだ誠也。これまでの3年間で通算55本塁打、193打点、打率2割7分8厘とまずまずの成績を残し、チームの中心打者になったが、今季からは指名打者での出場が増えた。守備にもこだわりを見せてきた誠也とあって、契約には全球団へのトレード拒否権が組み込まれていたが、10日(同11日)にウルフ代理人は、トレードの可能性を話し合っていることを認めていた。
カブスは、来年3月に東京ドームでドジャースとの開幕シリーズ2試合を控えているが、誠也がアストロズ移籍となれば、当然凱旋(がいせん)は幻となる。記事の中では「鈴木がアストロズに移籍するのは難しいかもしれない。関係者によると、カブスが彼を移籍させる可能性は低く、一塁と外野を守るベリンジャーをトレードで放出することを検討しているようだ」とも指摘した。
4年連続で20本塁打以上を放ち、アストロズ打線の中心の1人に成長した27歳の強打者・タッカーは、ソトの獲得を逃したヤンキースなどが興味を示しているとされている。