大手代理人事務所「ボラス・コーポレーション」のスコット・ボラス代理人が11日(日本時間12日)、テキサス州ダラスで行われているウィンターミーティングで取材に応じ、FAでエンゼルスと3年総額6300万ドル(約97億円=契約時のレート)の契約を結んだ菊池雄星投手(33)の交渉を振り返り、最終的に12球団の争奪戦だったことを明かした。
今季途中にアストロズへ移籍してからは10登板で5勝1敗、防御率2・70。ボラス代理人は「(シーズン途中のブルージェイズからアストロズへの)トレードのため、クオリファイング・オファー(QO)がない彼に対しては、ドラフト権譲渡の必要がないため、多くの需要があった。交渉は早い段階で始まり、12球団が彼をほしがっていた。だから、彼がプレーしたい球団を選ぶことが出来た。彼がベストなフィットだと考えたから、エンゼルスになった」と、菊池側が主導権を握った争奪戦だったことを振り返った。
「彼は日本に帰国し、故郷(岩手)に美しい野球施設を開設し、全国の子どもたちに野球を教えている。それは大したネットワークだ。彼は日本に野球振興の土壌を築いている」。2019年にマリナーズに入団してから、9年間のメジャー生活が保証され、母国の野球発展に寄与するベテラン左腕について、頼もしそうに語った。