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北海道コンサドーレ札幌 1年でのJ1復帰へ…岩政大樹新監督が会見「継承するだけじゃなく、前進させていく」

スポーツ報知 2024年12月13日 6時0分

 来季、9年ぶりにJ2で戦う北海道コンサドーレ札幌が12日、岩政大樹氏(42)を新監督に迎えると発表した。2022年8月から昨年までJ1鹿島を2年連続でトップ5入りさせた指揮官が、最も強調した言葉は「前進」。今季まで7年間、チームを率いたミハイロ・ペトロヴィッチ前監督(67)の攻撃的スタイルは継承しつつ、そこから更に進化を図り、1年でのJ1復帰を目指す。

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 札幌をJ1の舞台へと戻すため、岩政新監督は前進という言葉を最も強調した。「今までのコンサドーレのサッカーを継承するだけじゃなく、前進させていくということを詰めていきたい。それができると思っている。自信を持って新しいコンサドーレをつくっていきたい」。就任1年目、復活へ向けたイメージは描かれている。

 今年、ベトナム1部・ハノイを指揮した。そこでの働きを見た札幌から声がかかった。「ハノイで自分の中でいい内容、いい結果を得られた。そのフットボールを一緒にやろう、コンサドーレがやってきた攻撃的なサッカーをぶれずにやってほしいと言われた」。目指す方向性が一致したことで、札幌行きを決断した。

 鹿島で対戦経験のあるペトロヴィッチ前監督に対しては「ああいう指導者になりたいと思っていた」と尊敬の念を抱いていた。貫いてきた攻撃的スタイルは継続するが、“岩政色”はしっかり打ち出していく。「ミシャさんのサッカーを真似している人はいるが、ミシャさんは誰の真似もしていない。僕も誰かの真似をするのは大嫌い。ミシャさんのサッカーは参考にしていたので似ている部分はあるが、違う部分はある。続けるべきものと、少し変わっていくものは明確になっているので」。目指すべき方向性はしっかりと描かれている。

 新たな選手の獲得に関しては口出しせず、フロントに一任している。今いるメンバーで戦い抜ける手応えはあるからだ。「期待できる選手はたくさんいる。その選手たちをたきつけて、Z世代と言われる子たちをいかに伸ばして、皆さんが驚くような選手にしていこうかと。一人一人が20%成長すれば補強になるし、20%上のチームになれば昇格はできる」。イズムを注入し、選手を信じ、最良の結果を追い求めていく。

(砂田 秀人)

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 ◇岩政監督に聞く

 ―目指す攻撃的サッカーとは

 「攻撃的なサッカーをしたいからといって、攻撃の練習ばかりしても攻撃的にはならない。攻守がすべてつながってサッカーは行われていく。ただサッカーは点取り合戦。点が入るのはゴール前だし、そこは選手の時に一番こだわってきた局面。そこに関しては戦術や攻守のつながりとは別の側面がある。どのような形で最後の局面を迎えるかはやっていきます」

 ―札幌は来季J2。選手にはどんな心構えを望む

 「選手も色んな思いはあると思う。その中で北海道コンサドーレ札幌のために戦いたい、このクラブを救いたい、J1に上げてさらにその先を、と思っている選手たちと仕事がしたいし、戦いたい。ミシャさんのサッカーから前進させるわけで、まねごとをするわけでも大きく転換する訳でもない。同じような攻撃のマインドを持ちながら、新しい物をつくり上げていこうと言いたい」

 ―1年目の来季の目標は

 「具体的には当然J1昇格だが、天皇杯やルヴァン杯は誰にでも勝つチャンスはある。来年それを取れればいいし、狙っていきたい。このクラブにタイトルをもたらすのが僕の目標」

 ◆岩政 大樹(いわまさ・だいき)1982年1月30日、山口県周防大島町生まれ。42歳。岩国高から東京学芸大を経て、04年に鹿島入り。日本代表として10年の南アフリカW杯でメンバー入り。13年オフに鹿島を退団後、タイ1部のテロ・サーサナ、J2岡山などでプレーし、18年末に引退。22年に鹿島コーチ、同8月には鹿島監督に就き、23年まで指揮を執った。今年はベトナム1部のハノイ監督を経て、9月から東京学芸大のコーチ。国際Aマッチ8試合0得点。J1通算290試合35得点。J2は82試合10得点。187センチ、85キロ。既婚。

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