原は50メートル6秒フラットのスピードで右サイドを抜け出し、正確なセンタリングをゴール前に放って決定機をつくり出す。
大きな自信をつかんだのは11月24日にアウェーの熊本で行われたプレミアリーグ・大津戦だ。1―2で敗れたものの、鋭い突破を繰り返して、首位・大津の優勝を見届けようと集まった約3000人の観衆をどよめかせた。「ワンタッチで抜け出したり、股を抜いたり。楽しかったです」
6月末のホーム戦では1―8で完敗した相手。当時の原はBチームで、同会場で午後から予定されていたプリンスリーグに備えていた。スタンドで観戦し「強すぎる。これは勝てない、と思いました」。だが11月の対戦で、チームの成長を実感した。全国選手権では逆ブロック。「決勝戦でもう一回やりたいですね」
そのためにも、まずは初戦で広島国際学院にリベンジだ。静岡市出身の高速ドリブラーは「楽しみです」と全国を見据えた。
(里見 祐司)
◆原 星也(はら・せいや)2006年7月7日、静岡市生まれ。18歳。サッカーは安東小3年から。静岡学園中出身。172センチ、63キロ。血液型O。家族は両親と兄2人。