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将棋で子供の思考力育まれるか検証する取り組み SAPIX、東急、将棋連盟が連携

スポーツ報知 2024年12月14日 13時37分

 将棋の棋力向上によって「正解がない問いを、考える力」が育まれるのかどうかを検証する将棋教室ラボの最終授業が14日、東京・渋谷の新将棋会館で行われ、小学3年生の子供たちがプロ棋士との駒落ち対局を行った。

 国語でも算数でも理科でも社会でも英語でもない。子供たちは教室で将棋を学んでいた。「やった!」「七段に勝った!」棋士との駒落ちの指導対局で勝利した子供たちからは楽しそうな喜びの声が上がった。

 「将棋教室ラボ」は東急株式会社、日本将棋連盟、株式会社日本入試センター・SAPIX小学部、株式会社東急キッズベースキャンプが連携し、運営している。将棋未経験者の小学3年生を対象に10月から全11回行われ、将棋のルールを学ぶところから、「プログラミング」に見立てた詰将棋の問題作成など、将棋を通した思考力向上を目指す幅広い取り組みが行われた。ラボの生徒は2025年3月にSAPIXのテストを受け、論理的思考力の向上効果について分析、検証がされる予定だ。

 早稲田実業中等部・高等部、早大出身の中村太地八段は「第2回の時にも授業をさせていただきましたが、そのときよりも子供たちの棋力が格段に上がっていました。ただ駒を動かすのではなく、狙いを持って手を進められるようになっていた。集中力も上がっているように感じたのが印象的でした」と話した。

 この日は最終回ということで、中村、西尾明七段、青嶋未来六段による指導対局が行われた後、子供たちから質問を募集。「今の目標は?」との質問に日本将棋連盟の常務理事を務める西尾は「皆さんのような若い方に将棋を楽しんでもらって、将来、皆さんが大人になったときに将棋をやっていてよかったなと思ってもらうことです」と語った。(瀬戸 花音)

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