◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)挑戦者決定戦12回戦 堤駿斗―レネ・アルバラード▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 フェルナンド・マルティネス―井岡一翔(12月31日、東京・大田区総合体育館)
前WBA世界スーパーフライ級王者で同級6位・井岡一翔(志成)が14日、東京・目黒区の所属ジムでWBA世界同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)戦に向けた練習を公開した。
この日はシャドーボクシングを1ラウンドのみの公開だったが、切れの良い動きと力強いパンチを披露。好調を伺わせた。
「日々苦悩と葛藤の中で、多くの方にサポートをしてもらいながら、その中で自分自身にも打ち勝って、ここまでなんとかいい状態をいい状態でこれているかなと思います」と井岡。ここまで重ねたスパーリングは90ラウンド。メキシコからマルティネスにスタイルが似た選手が来日してパートナーをつとめていたという。「充実したスパーリングができましたし、自分自身もすごく手応えのある、いい練習ができたと思います」と力強い。
今年7月、WBA王者だった井岡は当時IBF王者だったマルティネスと東京・両国国技館で王座統一戦で対戦。0―3の判定負けで2度目のWBA王座防衛に失敗してベルトを奪われた。「前回すごい攻め込みすぎた。1ラウンドにいいボディーのカウンターが入って、そこからすごい単調になってしまった。相手がなかなか止まらず、相手のペースになってしまったと思うし、見栄え的にも相手をよくしてしまったところがある。そういうところも、より考えてやってきていますし、自分自身がワンパターンになりすぎたので、もう1回考えながら次の試合に向けて組み立ててきている」と話した。
これまで試合前に恒例としていた米国ラスベガスでの強化キャンプではなく、妻と2人の子供がいる日本での調整を選んだ。ボクシングとプライベートと、オンとオフをうまく切り替えながら、「家族といる時間はとても力になる」といい、それが良いトレーニングにつながっている。「手応え感じていますし、前回とまた違った戦い方を見せられるんじゃないかな。秘策? 前回戦って、結果的に負けましたけど、勝てない選手ではないなと思って(試合を)やっていたし、終わってからもそう感じている。だからこそリベンジして、必ず結果でそれを証明したい。今、作り上げている戦い方で再戦すれば勝てると思ってます」と井岡。世界4階級制覇王者にとって、大みそか決戦は13度目。これまで10勝1敗1分け(世界戦は9勝1敗1分け)。分のいい大みそか決戦で、再び王座に返り咲く。
戦績は35歳の井岡が31勝(16KO)3敗1分け、33歳のマルティネスが17戦全勝(9KO)。
試合はABEMAで独占無料生中継される。