巨人が中日から自由契約となったライデル・マルティネス投手(28)と入団へ向け最終交渉に入っていることが14日、分かった。4年40億円の大型契約で残留を求めていた中日にこの日、本人サイドから「東京の球団でお世話になります」と断りの連絡が入った。巨人はNPB通算166セーブの現役最強守護神の獲得に向け、中日を大幅に上回る好条件を提示しているとみられ、実現すれば超強力「勝利の方程式」が結成される。
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なぜ巨人にライデル・マルティネスが必要なのか。強固な「勝利の方程式」をさらに厚くするためだ。
今季は守護神・大勢が故障離脱があったとはいえ防御率0.88で29セーブと安定。リーグ屈指の高いレベルのブルペン陣の課題をあえて挙げるとすれば、大勢につなぐまでの7、8回の安定感。ケラーやバルドナードが奮闘したが、さらに鉄壁にするためにマルティネスに注目した。加入が実現すれば守護神に固定し、大勢が7、8回のマウンドに仁王立ちする最強の勝ちパターンができる。
さらに左の高梨、右の船迫の変則コンビも控え、よりバリエーション豊かな救援陣で起用の幅が広がる。
今季の最大の課題は攻撃力。移籍は実現しなかったが、球団は阪神・大山のFA獲得レースに参戦し、他にもソフトバンク・石川獲りも目指した。甲斐とも交渉中だ。投手も野手も現状維持ではなく、大補強で活性化、新たな風を吹かせてチーム力を上げる。その覚悟がオフの動きから伝わってくる。