◆スピードスケート◇全日本選手権第2日(14日、青森・YSアリーナ八戸)
女子500メートルで今季W杯2勝の21歳・吉田雪乃(寿広)は37秒98で2位だった。22年北京五輪銀メダルでこの種目は今季初レースだった高木美帆(TOKIOインカラミ)に0秒12及ばなかった。
今季W杯で初勝利から一気に2勝と勢いに乗って臨んだ吉田は、世界の壁を痛感していた。8組中、7組目でのレース。100メートルを全体トップの10秒47で通過したが、最初のコーナーでややバランスを崩して加速しきれず。38秒は切ったものの「上回って来るんだろうなというの分かっていた」。最終組の高木にかわされ、「世界トップレベルの選手はこんなに速いんだな、とあらためて感じた」と悔しさをにじませた。
シーズン開幕前は高木と競い合う立場にいることは想像もしていなかった。注目を浴びた中で初めての対決を終え「憧れとしていた選手と同じ舞台で滑れるというのは、自分にとってうれしいこと。すごく楽しいレースだった」。感慨もあった一方で、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を見据え「そこで勝ちきれないと、五輪に向けて弾みが付かない。まだ弱いところがたくさんある。強いと言われる選手になりたい」と決意を新たにした。