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【阪神】藤川球児監督が「一番欲しかった」現役ドラフト移籍右腕に期待「甲子園で一番輝く」

スポーツ報知 2024年12月16日 6時0分

 阪神・藤川球児監督(44)が15日、現役ドラフトで巨人から獲得した畠世周投手(30)を“聖地の申し子”に指名した。地元・高知で開催した県内の小学生対象の野球教室に参加後、新戦力の話題に満面の笑み。「一番欲しかった選手ですから。見た瞬間に球団に伝えて、考えが一致した」と明かし、本拠地で快投している光景を思い描いた。

 「甲子園で投げている姿を想像しながら(現役ドラフトの)名簿にある選手を見たときに甲子園で一番輝くだろうな、と。8人、9人なりリリーフが必要ですけど、右投手の頭数が足りていない。そこには、彼が一番マッチする。うちならうまくできるんじゃないか」

 期待するのはゲラ、石井に続く手薄な右の救援。畠は昨年3月に右肘手術を受けたこともあり、今季は1軍で1登板だが、2軍では主にリリーフで結果を残している。さらに指揮官の言葉を裏付ける好データもある。甲子園で通算11試合に登板し、3勝1敗、防御率2・18。セ・リーグの本拠地球場別でバンテリンD(同2・14)に次ぐ2位という好相性だ。「(直球は)150キロを超えますしね。ウィニングショット(フォーク)も持っている。場所問わずに1年間、1軍にいてもらいたい」。来春の1軍キャンプ入りも「もちろん」と明言し、高く評価した。

 現役ドラフト巧者のチームは大竹、続く漆原がともに戦力になっている。生え抜きの巨人投手では、79年の小林繁以来となる虎への直接移籍となった右腕も能力は折り紙付きだ。「今シーズンは負け越したリリーバーもいる。僅差を制するのは当たり前にやっていきたい。非常に期待しています」。球児監督の頭には、超満員の甲子園の中心で躍動する畠がしっかりイメージされている。(小松 真也)

 〇…藤川監督はFA権を行使し、1か月間の熟考の末に残留を決めた原口にも競争を求めた。「大事な場面で一打を打てる選手。でも、彼と同じように1軍で戦いたい、その1打席にかける選手がうちの若い選手にもいますから。また激しい競争があると思います」。今秋キャンプでは来季4年目の豊田ら若虎が猛アピール。ベテランの実績は評価しつつ、「1軍ベンチに残るためには激しい競争に勝ち残る必要がある。それは毎年のこと」と説明した。

 〇…藤川監督は現役ドラフトのさらなる活性化を期待した。今回は浜地が自軍からDeNAに移籍。22年に52登板するなど、働き盛りの26歳を市場に出した理由について「浜地も他球団から欲しがられる選手であろうということは、自分たちも想像していた。うちでも頑張ってほしかったんですけど、景色を変えて。年齢も若いですし」と説明した。事前の他球団からの獲得希望が最多だったチームが最初に指名選手を取れるルール。環境が変われば、その選手が本来の力を発揮するきっかけにもなる。各球団が“現ドラ”を重要視することで、潜在能力の高いプレーヤーが日の目を見ることを願っている。

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