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清春「今回見逃したらヤバいと思う」来年2月に10年ぶり「黒夢」復活ライブ…活動休止の真相も語る

スポーツ報知 2024年12月18日 12時0分

 1994年にメジャーデビューした2人組バンド黒夢が来年2月9日、10年ぶりに復活ライブ(東京・有明ガーデンシアター)を行う。清春(56)のデビュー30周年を機に実現したもので「当日は一番売れたアルバム『CORKSCREW』の曲を中心にやりたい」と語った。黒夢の活動休止の真相や清春のライブハウスへの特別な思い、そして力を入れている能登半島の被災地支援についても話を聞いた。

 黒夢は3人組バンドとしてデビューしたが、95年にギターが脱退。以来、清春と人時(52)の2人で活動を続け、「少年」「MARIA」などヒット曲を量産する中で99年に活動を休止。2010年から再始動したが15年に再休止となり、2月の復活ライブは10年ぶりのステージとなる。チケットは即日完売の人気で、同11日に追加公演(横浜・ぴあアリーナMM)も決まっているが、どんなステージになるのか。

 「黒夢時代に『CORKSCREW』というアルバムを最後に出したんですけど、今回はその時のツアーの再現なので、収録曲が中心で復活後の曲もやらないかと。当時はセットもないステージで、ロックっぽいライブハウスが大きくなったみたいな感じになると思います。自分でも『あと何回見られるだろう』という気持ちもあって、それを皆さんに感じてほしい。『今回は見に行けません』みたいなツイートを見ますが、今回見逃したらヤバいと思う。僕も若いアーティストじゃないですし、56、57、58歳と年取っていくんで…」

 ―99年、突然の活動休止の発表には驚いたが…。

 「オフィシャルでは人時君が家庭を優先したい、ということなんですけど、まぁ不仲が一番大きいと思います。引き金はツアーを発表してから彼が『やめたい』と言い出してきたことです。結果としてツアーはやりましたが、それから会話も減ってきて2人それぞれにマネジャーがついて、泊まるホテルも打ち上げも別。楽屋も別で本番でしか顔を合わせない状態となり、そこから休止になりました」

 今回の復活ライブに対しては、人時の熱意を感じているようだ。

 「10年前に比べると積極的ですね。前回はサポートとして参加している感じでしたが、今回はかなり前から『もしやるのであれば、スケジュール空けたいので早く教えてください』ってマネジャーに連絡がありました。人時君も『やらないと申し訳ない』と思ってるんじゃないですか(笑)」

 現在、ソロライブツアーのまっただ中だ。ライブハウスを中心に回っているが、そこには特別な思いがある。

 「ライブハウスでのライブは本来やりたかったことの一つです。僕、若い時にライブハウス(名古屋・MUSIC FARM)にお世話になっていました。そこにはスタジオもあって練習して出演もして、時には照明係をしたりハウスが経営する居酒屋で働いたり。ライブハウスには自分の体感していることが残っています。名古屋にアーティストが来て、大きい会場に見に行ったりすると、それはそれで素晴らしいんですけど、人柄みたいのを把握できる限界も感じました。年に何回かしかライブができないなら、大きい会場だけでもいいんですけど、大きい箱ってお客さんの顔が見えてこないんですよ。500人ぐらいだと、後ろの方も見えるんで安心できます」

 今年はライブ活動と並行して、能登半島地震の被災地支援に参加している。3月に金沢でチャリティーライブを開催。7月には再訪し支援活動にも従事した。

 「1月にロットングラフィティというバンドのボーカルと『能登の支援で何かできることはないか』となって、2人でユニットを作ってライブをして、売り上げを寄付しようってことになりました。ライブ前日に能登半島を視察させてもらいましたが、現場を見た時にはちょっとカルチャーショックでした。その時に行った避難所のおばあちゃんたちのお弁当が1日2食だったものが、2回目に行った時には1日1食になっていて…。それから欲しいモノ、足りないモノを聞いて持っていくようにしました」

 チャリティーで集まった義援金などでギターを購入し、珠洲市の全小中学校に寄付している。

 「COMPLEX(吉川晃司、布袋寅泰のユニット)さんの寄付に比べたら全然微力ですけど、頻度を高く(現地に)行った方がいいのかな、と思っています。10月にはキャンドルジュン君がお寺の周りにろうそくをともして、そこで歌うイベントにも参加させてもらいました。地元の人も僕が結構、石川県に来てるのを知ってくれているみたいで、会う人会う人に『清春さんは来てくれてますよね』って言われる。それがうれしくなっちゃって、また行こうって話をしています」

 起伏が激しい音楽業界で、常に「ロック魂」を突き通している姿はすがすがしい。いつまでも艶(つや)のあるパフォーマンスを届けてほしい。(国分 敦)

 ◆清春(きよはる)1968年10月30日、岐阜県出身。56歳。94年に黒夢としてメジャーデビューし、人気絶頂の99年に活動を休止。同年にSADSを結成し、2000年「忘却の空」が大ヒット。03年にシングル「オーロラ」でソロデビュー。10年に黒夢を再始動し15年まで活動。今年3月にソロアルバム「ETERNAL」を発表し、60公演を超えるデビュー30周年の記念ツアーを開催中。身長171センチ、血液型A。

 WOWOWで特集MV集「ハズい」 WOWOWでは、10月から6か月にわたり清春特集を放送中。4回目の「清春 ミュージック・ビデオ・コレクション」(1月11日・後10時)は、本人セレクトのMV集とインタビューの構成になっている。

 「好きなMVは全盛期の頃だと『少年』とかアルバム『CORKSCREW』に収録された『後遺症』ですね。今見ても恥ずかしくないのは『少年』でしょうかね。あとはちょっとハズい作品ばかり(笑)。昔のMVだからしょうがないけど、若過ぎて自分の息子が出ている気がします。あと『ピストル』も悪くはないですね。これは『黒夢とは一緒にのし上がったイメージがある』って言ってくださった丹修一さんが撮ってくれた作品です。10年前に黒夢が復活した時にビデオを撮ってもらったんですけど、またお会いしたいですね」

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