格闘技イベント「ONE」は16日、都内で来年3月23日にさいたまスーパーアリーナ「ONE 172 武尊vsロッタン」を開催することを発表した。
会見には武尊とロッタン・ジットムアンノン(タイ)が出席。両者は今年1月28日に有明アリーナに対戦が決定していたがロッタンのケガで実現しなかった。武尊は代わりにONEフライ級(61・2キロ以下)キックボクシング世界王者のスーパーレックメイン・キアトモー9へ挑んだが判定で敗れた。
この一戦で左足、上腕を筋断裂、肋骨も負傷し一時は引退もささやかれたが9月27日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムでの「ONE Friday Fights 81」で8か月ぶりに再起。フライ級(61・2キロ以下)3分3回戦の試合でタン・ジンを2回、KOで破り、待望のロッタン戦へたどり着いた。
試合は、フライ級(61・2キロ以下契約)キックボクシング「スーパーファイト」3分5回戦で行われる。会見でロッタンは武尊戦に「前回はケガをしてしまい、試合がキャンセルになったことを本当に残念に思っているんですが、今回、2人の試合が実現したことは本当にうれしいと思っているし、準備は整っています」と明かし、自身が生観戦した武尊の再起戦を「正直なところ怖いなと感じるくらいで緊張を覚えました。キックボクシングが本当に強いなと思っています。ただ僕もそれに負けないように準備をしてきましたし、とにかく3月が楽しみで皆さんに最高のキックボクシングの試合をお届けしたいですし、僕のキックボクシングのスタイルも見せつけてやりたいと思っています」と意気込んだ。
一方の武尊は「本当にやっとロッタンと戦えるっていうのはすごいうれしいし、こうやって試合が決まるということは引き寄せ合う運命だったんだなと思うし、この試合の次の事は一切考えてなくてこの試合に自分の格闘技人生を全て出し切るつもりで試合に挑むので、この試合、どちらかが壊れるような、世界最高の殴り合い、壊し合いをやりたいと思っている」と決意表明すると「ロッタン選手、よろしくお願いします」と呼びかけた。
さらにこの一戦を「現役の最終章、集大成」と不退転の思いを表し、ロッタンを「世界でこの階級で最強のファイターだと思うし、格闘家やっている以上は、世界最強を証明するためにやっているんでロッタン選手を倒して世界最強を証明したいと思います」と闘志を燃やした。
そして「集大成」について「今までデビューしてからK―1王者になって、ずっとベルトだったり、団体だったり日本などいろいろなものを背負って戦ってきて、それはそれで僕にいいエネルギーを与えてくれていたが、格闘家としての集大成の試合になるので、この試合は本当、自分のために思いっきり戦いたいなと思っています。勝ち負けはもちろん、自分が格闘家として満足できるような、本当の壊し合いをできる相手だと思っているので格闘家人生だけじゃなくて命を懸けて試合をしようかなと思っています」と吐露し「何があるか分からないんで明言はできないんですけど、僕はこの試合が最後のつもりですべてを出し切ろうと思っているんでこの試合のことしか考えてないです。それくらいの覚悟でやっています」と明かした。
◆3・23さいたま決定カード
▼フライ級キックボクシング スーパーファイト 3分5回戦
武尊 vs ロッタン・ジットムアノン
▼ONEフライ級 総合格闘技世界王座決定戦 5分5回戦
アドリアーノ・モラエス vs 若松佑弥
※その他のカードは後日発表
試合は「U―NEXT」でPPV。国内独占ライブ配信。