Infoseek 楽天

武居由樹が右肩故障で来年1月の世界戦延期 「治療に専念して、少しでも早く強くなって復帰したい」

スポーツ報知 2024年12月18日 16時33分

 プロボクシングの大橋ジムは18日、横浜市で記者会見を開き、所属するWBO世界バンタム級(53・5キロ以下)王者・武居由樹が右肩を故障したため、来年1月24日、東京・有明アリーナでWBO世界10位ユッタポン・トンデイ(タイ)の挑戦を受ける2度目の防衛戦を延期したと発表した。「試合のために準備してきて、申し訳ない気持ちと試合をしたかったという悔しい気持ちです。最初は激痛で動かせない位だった。楽しみにしていただいたファンの方には申し訳ないです。治療に専念して少しでも早く、強くなって復帰できるようにしたい」と武居は前を向いた。

 会見に出席した大橋秀行会長によると「先々週に肩を痛めて、その後は様子を見ていたが、病院で右肩関節唇損傷で全治4週間という診断を受けて、今週初めに延期を決めた」そうで、今月5日の公開練習前には痛みは訴えていたといい、当初は「ずれて音が鳴る感じがあった」という。「武居本人は左手だけでもやると言ってきたが、そういうことはできない」と苦渋の決断となった。担当の元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナーは「武居同様、試合をするつもりだったが、肩関節のケガがとてもひどくて、関節唇の中の靱帯(じんたい)が剥離(はくり)していて、強行した場合、断裂してしまう可能性もあった。だましだましやりながら、治療はやれることは全てやったけど、痛みが取れなかった。ケガを治して、強い武居を見せられるようにしたい」と自身も肩を故障した経験があるだけに、ここはしっかり治療して前を進むことを選択した。

 武居にとって今回は2度目の防衛戦で、スーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥(大橋)―サム・グッドマン(オーストラリア)戦とともにダブル世界戦としてクリスマスイブに開催を予定していたが、グッドマンの左目上の裂傷により来年1月24日、東京・有明アリーナに延期となっていた。

 ユッタポン側には報告し、承諾済みで、「来年4~5月の開催を目指していく」(大橋会長)という。武居に関しては、同じキックボクシング出身のWBOアジアパシフィック・バンタム級王者・那須川天心(帝拳)との対戦がファンの夢となっている。天心戦に向けても、ここは勝って弾みをつけた試合となるが、大橋会長は「注目される試合だからこそ延期にした」という。武居も「今はケガを治して復帰することしか考えていない。今は(天心戦について)言う資格もない」とケガの治療に全力を傾ける。

 右肩を動かさなければ「痛くはない」が、「ここまでのケガはしたことがない。大きく腕を動かしたりすると痛い」と武居は現状を説明。右手を吊って会見に臨む姿が痛々しかった。

 戦績は31歳の井上が28戦全勝(25KO)、26歳のグッドマンが19戦全勝(8KO)、28歳の武居が10戦全勝(8KO)、31歳のユッタポンは15戦全勝(9KO)。

この記事の関連ニュース