巨人から海外FA権を行使して、オリオールズと1年1300万ドル(約20億円=契約発表時のレート)で契約した菅野智之投手(35)が19日(日本時間20日)、オンラインで入団会見を行った。
35歳にしてメジャーとの契約をつかみ取った菅野は「素晴らしいピッチングスタッフと、プレーオフ、ワールドシリーズを勝ちたいという熱意が伝わって、純粋にそこで投げてみたいという思いで決断しました」と話した。夢舞台でのプレーへ「野球で勝負していくんだという強い気持ち」、「この舞台に立つのが夢だった」と決意を口にした。
菅野は20年シーズン終了後にもポスティングシステムを行使してメジャー移籍を目指したが、コロナ禍だったこともあって交渉がまとまらずに熟考の末に巨人残留を決断。21年からは6、10、4勝と度重なる故障にも悩まされて本来の力を発揮できずにいたが、今季は15勝3敗、防御率1・67で最多勝のタイトルをつかみ、4年ぶり3度目のMVPに輝く活躍でチームのリーグ優勝に大きく貢献した。
ヤンキース、レッドソックス、レイズ、ブルージェイズと強豪がそろうア・リーグ東地区に所属するオリオールズ。捕手の26歳ラッチマン、遊撃手の23歳ヘンダーソンら若手の成長株が多く2年連続でポストシーズンに進出している。先発陣も、今後さらなる補強の可能性もあるが、現時点では25歳で今季13勝のロドリゲス、昨季最多勝のエフリンと並び、菅野も1年目から3本柱の一角としてフル回転することが期待されている。
今月3日に自主トレのためにハワイへ出国した菅野は、優勝旅行の巨人ナインと合流してゴルフなどを楽しみ、その後契約などのためオリオールズの本拠地・ボルティモアへ10時間以上かけて移動し、再びハワイに戻って自主トレを再開している。