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菅野智之がオリオールズ入団会見、オレンジのネクタイ締め「この舞台に立つのが夢だった」

スポーツ報知 2024年12月20日 10時15分

 巨人から海外FA権を行使して大リーグのオリオールズと、年俸1300万ドル(約20億円)で1年契約を結んだ菅野智之投手(35)が19日(日本時間20日)、自主トレ先の米ハワイ州からオンラインでメディア対応し、交渉の経緯や意気込みなどを語った。

 揺るぎない決意と自信があふれた。16日(同17日)に球団の正式発表が行われて以来、初めて取材に応じた菅野。オリオールズの球団カラーであるオレンジ色に鳥があしらわれたネクタイを締め、日米のメディアの質問に答えた。

 「素晴らしいピッチングスタッフと、プレーオフ、ワールドシリーズで勝ちたいという熱意が伝わってきた。本当にこの舞台に立つのが夢だった」。交渉解禁から入団決定までは早かった。

 西海岸(ロサンゼルス、サンディエゴ、サンフランシスコなど)や、ニューヨークなどの大都市と比べると、日本には馴染みが薄いボルティモアだが、が「野球で勝負していくんだという強い決意しかない。決断は全然難しくなかった」。単年契約についても「それをモチベーションにして勝負できる」と前向きに語った。

 ドジャースタジアムで登板した2017年3月のWBC準決勝・米国戦の経験が夢を具体化した。「夢が明確になって、心から(ここで)投げたいと思う大会だった」。20年にポスティングによるメジャー移籍はコロナ禍もあり、実現しなかったが、その思いを胸に秘め、向上を続けた。今季は15勝3敗、防御率1・67の好成績。リーグ優勝の原動力となった。スプリットの改良に取り組み、「野球人生で1番操れた。落ちる原理がわかった。今回メジャーに挑戦する上で、凄く武器になると、シーズン中から思っていた」と、自己最高の精度に磨き抜いた魔球に手応えを得てのメジャー挑戦となった。

 「100マイル(約161キロ)を投げる訳でも、ものすごい変化球がある訳でもない。ただ、コントロールやコンビネーションに関して、米国で勝負できる自信がある。スタイルを変えるのではなく、まずは、今持っているもので、どこまで通用するか試してみたい」とビジョンは明確。ワールドチャンピオンに立つという目標を掲げながら、個人としては「1年間ローテを回る。そうすれば、おのずと結果はついてくると思う」と、語った。

 母方の叔父である元巨人監督の原辰徳氏に連絡し、「『頑張ってこいよ』と背中を押してもらった。成長した姿をみせたい」と言えば、巨人OBで、オリオールズ球団初の日本人選手、上原浩治氏からも連絡があり、「『何でも聞いてね』と言ってもらえたし、大先輩に色々聞きたい」と感謝した。

 ハワイ自主トレを続行しつつ、早くも、コーチ陣とはオンラインで、ストライクゾーンの違い、球種やコースについても話し合いを始めており、春季キャンプでは捕手のラッチマンとバッテリーを組むことを今から楽しみしている。

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