川崎は20日、サッカー日本代表MFとしてW杯3大会に出場し、今季限りで現役を引退した稲本潤一氏(45)が、来季から川崎の育成部コーチに就任することが決まったと発表した。担当カテゴリーは決まり次第、発表される。
2010年から5シーズンプレーした古巣で、指導者としての一歩を踏み出すことが決まり、稲本氏は「フロンターレは、2010年にJリーグに復帰した際に大変お世話になったクラブであり、こうしてまたクラブに貢献できる機会をいただけたことを大変うれしく思います。
私自身、ユース時代にプロデビューを果たしましたが、近年では年齢に関係なく、才能ある選手たちが早い段階でプロの舞台で活躍できる環境が整ってきています。私も指導者として、彼らがプロとして通用するスキルを磨き、将来日本を代表する選手へと成長していけるよう全力でサポートしていきたいと思います。
これまでのプロキャリアで培った経験を生かし、選手たちとしっかり向き合いながら指導に取り組んでいきます。指導者としてはまだ1年目であり、これは私自身にとっても新たなキャリアのスタートです。アカデミーの選手たちと共に成長しながら、日々努力していきたいと考えています。
最後になりますが、フロンターレを支えてくださるスポンサーの皆様、そしてアカデミーの選手たちを日々サポートしてくださる保護者の皆様にも、心より感謝申し上げます。この年代は『自主自立』が求められる時期でもありますが、選手自身とその周囲を支える方々への感謝を忘れず、指導に臨んでいきます」とコメントした。
◇稲本 潤一(いなもと・じゅんいち)1979年9月18日、鹿児島・姶良(あいら)郡湧水(ゆうすい)町生まれ。45歳。97年にG大阪下部組織からトップに昇格し、17歳6か月でJリーグ初出場、同7か月で初得点。2001年に英・アーセナルに期限付き移籍すると、その後はフルハム、ドイツ1部フランクフルトなどでプレー。10年に川崎に加入し、札幌、相模原を経て、22年に南葛SCへ。日本代表ではW杯3大会に出場するなど通算82試合5得点。妻はタレントの田中美保。