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「小久保イズムと言いますかね。本当に強かった」ソフトバンク・王貞治球団会長、4年ぶりリーグV時につぶやいた

スポーツ報知 2024年12月21日 11時35分

 「王イズム」とは何なのか。ソフトバンク担当1年目を終えた記者が、巨大検索エンジンに聞いてみた。すると「AIによる概要」として「王イズムとは、明確な定義はないものの、ファンへの感謝とともに真摯(しんし)に野球に取り組むための行動規範、勝利へのメソッドを指します」と出てきた。「やっぱりAIだな。えらい抽象的だわ」とつぶやいてパソコンを閉じてから気づいたが、これって記者が9月24日付の紙面で書いた文章のまんまじゃないか。

 つまり「王イズム」は不文律であり、10人いれば10通りの解釈が可能なのだ。小久保裕紀監督(53)は、特に「主力こそ手本になれ」という文脈で口にした。

 そして「小久保イズム」だ。京セラDのオリックス戦で4年ぶりのリーグ優勝を決め、宙を舞った現指揮官を見つめる王貞治球団会長(84)の口から飛び出した。

 「小久保イズムと言いますかね。本当に強かった」

 95~08年の王政権と、今季が1年目だった小久保政権の、根幹をなす精神面の「イズム」に大きな差はない。だが大きく違うのは、データサイエンス部門が飛躍的に進化したことだ。20年に導入された「R&D(研究開発)部門」のサポートは、ますます強化されている。来季から1軍打撃コーチは1人減の1人体制となり、R&Dの重要度がさらに増す。つまり「小久保イズム」はAIが“技術指導”するフェーズに差しかかっているのだ。

 親会社のソフトバンクグループは、今後4年間で米国に1000億ドル(約15兆円)を投資する計画を表明した。AI関連が中心となる見通しと報じられている。そういう球団、そういう時代なのだ。冒頭の「やっぱりAIだな」というボヤキが「抽象的」「丸パクリ」という否定的な意味から「人知を超えている!」という肯定的な意味に変わる日も近いのかもしれない。(ソフトバンク担当・田中 昌宏)

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