今年、女性初のJRA場内実況でデビューしたラジオNIKKEIの藤原菜々花アナウンサー(27)が、今年の日本ダービーに続き、スポーツ報知で有馬記念(22日、中山)の予想を披露。自身初となる“架空実況”にも挑戦しました。
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中山競馬場11Rは第69回有馬記念・GI。舞台は中山の2500メートル、日本のトップホースが集いました。ファン投票1位、秋古馬3冠と連覇を懸けたラストランとなるはずだったドウデュースの姿はありませんが、国内外のGI馬9頭と今年も豪華なメンバーがそろいました。
まさにドリームレースといった顔ぶれ。有馬記念、スタートしました。少しバラッとしたスタート。アーバンシックは中団やや後ろからとなりました。注目の先行争い。ダノンデサイル、スターズオンアース、ベラジオオペラと先行争い続いていますが、なんとベラジオオペラ、ベラジオオペラが先頭に立って行きました。2番手はダノンデサイル。その外にスターズオンアース。スターズオンアースは2番手外に並んでいきます。
1周目の4コーナー。大きな拍手が湧くスタンド前です。
先頭はベラジオオペラ。
今年も横山和生騎手が逃げます。
2番手は、内にダノンデサイル、外はスターズオンアースです。さらにはシャフリヤールに、スタニングローズとここまで先行集団。アーバンシックは中団やや後ろ外めをとりました。
15頭が比較的固まって、1コーナーをカーブしていきます。先頭はベラジオオペラ。ぴったり2番手には横山典弘騎手騎乗のダービー馬ダノンデサイル。3番手にスターズオンアース、シャフリヤール、スタニングローズと先行集団は変わらず、2コーナーをカーブして向こう正面に入っています。
中団にはディープボンド、ジャスティンパレス、シュトルーヴェ、ダノンベルーガ、そしてアーバンシックが、中団やや後ろから一気にポジションを上げていきます。中団より後ろにレガレイラ、ブローザホーン、プログノーシス。さらにローシャムパークが上がっていって、最後方にハヤヤッコです。
3コーナーをカーブ。
ここで先頭はダノンデサイルに変わっています。
そこに並んでいくスターズオンアース。
600メートルを切って3、4コーナーの中間。その後ろにシャフリヤール、スタニングローズ、さらにはアーバンシック、ローシャムパーク、レガレイラも上がっていきます。
各馬広がって、4コーナーをカーブ、最後の直線。わずかに先頭はスターズオンアース。さらにはダノンデサイル、シャフリヤール、外からはアーバンシック、先頭に並んでかわすか。前はズラッと広がった! 各馬、横に広がった中からアーバンシックが抜けた! 後続を突き放す! さらに、後方からローシャムパーク、レガレイラも猛追! スターズオンアースは粘って食い下がるが、先頭はアーバンシックだ! アーバンシック!
アーバンシック、
先頭でゴールイン!
3歳馬アーバンシックが3連勝でグランプリ有馬記念を制しました! 初の古馬との戦いを物ともせず、この強いメンバーを相手に先頭で駆け抜け、菊花賞で見せた強さをここで証明しました!
2、3着争いはズラッと広がって、ローシャムパーク、スターズオンアース、レガレイラ、シャフリヤールの争いです。
ルメール騎手は大きなガッツポーズ!
新たなスターの誕生です!
先行争い悩んだ
今年は実況デビューをさせていただいた特別な一年になりました。実況しては反省して、9割は落ち込んで…。それでも先輩はアドバイスをしてくれたり、かすかないいところを言ってくれたり(笑)。記者の方にも励ましていただいたりして、ファンの方から届くエールのコメントにも支えられながら、ここまで来られたなと感じています。
来年の目標は早く一人前になれるように。安定感を持って描写ができる実況者になっていきたいと思っています。現在は1日3鞍を担当していますが、まずは前半6鞍の担当ができるように、これが具体的な大きな目標です。今は3鞍をやっただけでヘロヘロになってしまうので、体力や集中力を持続させることを強化していきたいです。
今回、架空実況をやるにあたって各馬のレース映像を確認しました。ファンの皆様もそうだと思いますが、先行争いをするのはどの馬なのかを一生懸命に考えて悩みました。ある意味、今回が初めてのG1実況。すごいメンバーがそろうので、ワクワクしながら実況しました。やってみて感じたのは、いつかG1の実況をやりたい! その思いがより一層、強まりました。私の架空実況通りの展開になってゴールしてほしいなと思っています! (ラジオNIKKEIアナウンサー)
◆藤原 菜々花(ふじわら・ななか)1997年7月3日、神奈川県生まれ。27歳。20年にラジオNIKKEIに入社。今年3月3日の中山3Rで女性初のJRA場内実況を担当し、大きな注目を集めた。将来の目標は牝馬G1の実況を担当すること。主なラジオ出演番組は「中央競馬実況中継」や「ななかもしか発見伝!」。