◇全道高校スケート 第1日(20日・明治北海道十勝オーバル)
開幕し、男女各2種目が行われた。女子500メートルは、昨年度のインターハイで優勝した帯広三条・奥秋静子(2年)が39秒14の大会新記録をマークして初優勝。今月のジュニアW杯(ポーランド)でも金メダルを獲得した逸材が力を見せつけた。同3000メートルは、帯広南商の重堂羽南が1年生で頂点に立った。
155センチの小さなスプリンターが歴史に名を刻んだ。帯広三条・奥秋は、18年平昌五輪代表の神谷衣理那がマークした40秒01の大会記録を大幅に更新。「滑り慣れていないインコースでベストを出せてうれしい」とほほ笑んだ。
同走は、中学時代から全国の頂点を争ってきた帯広南商・笹渕和花(2年)。100メートルを全体1位の10秒70で通過してリードを奪うと、終盤に差を縮めてきた笹渕の追撃をしのいで0秒13差でゴール。自己ベストも0秒02更新した。
昨年度、1年生で全国制覇。夏場は右膝のけがに苦しんだが、同校OGでナショナルチームの稲川くるみら国内トップ選手との練習機会にも恵まれ、順調に成長。シニア選手と戦った10月の全日本距離別(長野)で8位に入ると、初の国際大会となったジュニアW杯で金メダルを獲得した。連覇が懸かる来年1月のインターハイ(岩手)に向け「500(メートル)と1000(メートル)で2冠を達成したい」と力を込めた。(島山 知房)
☆帯広南商・重堂羽南(1年、自己ベストを約7秒更新して女子3000メートル初優勝)「びっくりした。最初飛ばしすぎて焦ったけど、ラップがガーンと落ちることがなかった」
▽男子500メートル 〈1〉阿部春琉斗(駒大苫小牧)36秒04〈2〉軍司冬馬(白樺学園)36秒10〈3〉横山颯介(白樺学園)36秒36
▽男子5000メートル 〈1〉小坂陽汰(池田)6分51秒83〈2〉細川晃太郎(帯広柏葉)6分54秒78〈3〉長岡歩太(白樺学園)6分56秒85
▽女子500メートル 〈1〉奥秋静子(帯広三条)39秒14=大会新=〈2〉笹渕和花(帯広南商)39秒27〈3〉今井柊嘉(帯広農)40秒31
▽女子3000メートル 〈1〉重堂羽南(帯広南商)4分29秒34〈2〉西川想乃(帯広三条)4分29秒60〈3〉小島楓(帯広三条)4分30秒79