◆ラグビー◇全国大学選手権 準々決勝 早大53―10近大(21日、秩父宮)
準々決勝が行われ、関東対抗戦1位の早大が、関西3位の近大を53―10で下し、2大会ぶりの4強入りを決めた。前回は京産大に28―65で大敗した8強の“壁”を乗り越えた。3トライで勝利に導いたフッカー佐藤健次主将は「まずは勝つことはすごい大きかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。
“内容”には満足していない。前半2分、ラインアウトモールを押し込み、主将の佐藤が先制トライだ。12―0の同16分には2トライ目。後半にも1トライを奪い“ハットトリック”の活躍。対戦経験の少ない関西の強豪に快勝したが、チームとして敵陣22メートル内に攻め込んだ後のパスミス、強い風に対する対応などに課題を残し「1個1個の精度のところ。今日みたいな軽いミスをしてパスカットされたら、一気に負けになる」と危機感をにじませた。
23年W杯代表のSH斎藤直人が主将としてけん引して以来、5大会ぶりの頂点に挑む。4強進出は2大会ぶりで、経験のある3、4年生を中心に、気を引き締める。来年1月2日の準決勝(国立競技場)は、京産大と大東大戦(22日)の勝者と激突。佐藤主将は「ミスしたら負けという厳しさのところを言い続けて、もっと精度を上げていければ。まだまだ課題はあるし、1月2日に向け、もう一回チャレンジャーとしていい準備をしたい」と冷静に見据えた。