宝塚歌劇雪組の新トップスター・朝美絢(あさみ・じゅん)が主演する「愛の不時着」(潤色・演出、中村一徳)の大阪公演が22日、梅田芸術劇場メインホールで開幕した(28日まで)。
彩風咲奈の後任として10月14日付で新トップに就任し、東京公演(11月30日~今月15日)に続くプレお披露目作。2019~20年に韓国で放送され、Netflixの全世界配信で大ヒットしたドラマを原作に、22年に韓国でミュージカル化。日本人キャストでの舞台は宝塚歌劇が初となる。
韓国の令嬢で事業家のユン・セリ(トップ娘役・夢白あや)がパラグライダー飛行の際に竜巻に巻き込まれて北朝鮮に不時着。着地した場所で出会った北朝鮮のエリート将兵リ・ジョンヒョク(朝美)にかくまわれるうち、互いに心ひかれ合う。
2009年入団の第95期生で16年目の朝美は、若手時代から注目された華やかなルックスで軍服姿、韓国に渡ってからのスーツ姿などビジュアルで魅了しながら、コメディーパートや南北境界線が生み出す悲恋を硬軟自在に表現。彩風に続いて朝美とコンビを組む夢白も、芝居巧者ぶりを存分に発揮した。
また、千秋楽翌日の29日付での専科から雪組への組替えが発表されたばかりの瀬央(せお)ゆりあが、セリの見合い相手ク・スンジュン役で出演。ジョンヒョクの婚約者ソ・ダン(華純沙耶=かすみ・さな)に、接近する軽い男を演じ、芝居にメリハリを付け、同期・朝美との雪組の新たな光景を期待させた。