東京六大学の野球部員を対象とした就職企業説明会が22日、東京・千代田区内で行われ、197人が参加。出展した企業の採用担当者の説明に聞き入った。
卒業後、社会で自立していく全ての東京六大学野球部員に対して、実際の社会人・企業人から説明を受ける機会を設け、就活や社会生活への意識をさらに高めていくことがその目的。働くことの「リアル」を知ることで、生き方について具体的に考え、自ら人生を切り開く「きっかけ創りの場」となった。
場内には来秋ドラフト候補の明大・高須大雅投手(3年=静岡)や慶大・外丸東真投手(3年=前橋育英)の姿もあった。野球継続志望の学生が、ビジネスの最前線で体を張る企業人から日々の業務について話を聞けることは貴重な機会だ。幅広い業界や会社を知ることは、今後の人生で必ずプラスになる。
ITや自動車販売・整備、建設会社のブースで熱心に耳を傾けた高須は「初めての機会なので、勉強になりました。仕事は大変そうですが、お話からはやりがいをもって働いていることが伝わってきました」と感想を述べた。
現役時代に慶大の4番を務め、同セミナーに関わるアスリートキャリア支援委員会の木下博之さんは「進路について少しでも関心をもってもらい、多様な選択肢を示してあげたいという思いでやっています。いろんな大人が様々な企業で働いている姿をみていただき、学生の皆さんが『自分事』と思って考えて、将来に役立ててもらえたらうれしいです」と意義を語った。(加藤 弘士)