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女子1500メートルで帯広三条・山田怜歩が初優勝…最終学年で“2位の壁”を突破…全道高校スケート

スポーツ報知 2024年12月23日 5時8分

◇全道高校スケート 最終日(22日・明治北海道十勝オーバル)

 男女1500メートルと団体種目が行われた。女子1500メートルでは、帯広三条・山田怜歩(れある、3年)が2分3秒97で初優勝。約2年ぶりに自己ベストを更新した。学校対抗女子は帯広三条が2連覇を果たした。

 帯広三条・山田がついに“2位の壁”を突破した。全国中学では3年時に2種目で2位。高校でも全道高校とインターハイで計3度の2位で優勝を逃してきたが、最終学年でついにタイトル奪取した。地元帯広開催で多くの関係者が応援に駆けつける中、2分4秒10の自己ベストも2年ぶりに更新。「1年生ぶりに自己ベストも出せたのでうれしかったです」と笑顔がはじけた。

 得意種目の1000メートルでは、課題だったレース前の緊張で体が動かず0秒67差の2位。この日もプレッシャーを感じていたが、2010年バンクーバー五輪男子500メートル銀メダリストの長島圭一郎を育てた後藤陽監督の言葉で平常心を取り戻した。「高校最後の全道大会。出し切っていけ」。短距離選手との練習で鍛えてきたスプリント力を発揮し、前半700メートルを全体1位の56秒48で通過。前半から攻めてつくったリードを後半も保ち、2位に2秒07差をつけて圧勝した。

 名前の「れある」は「レア物になってほしい。『る』は、お姉ちゃん(唯来=ゆきる)と姉妹仲良く」という思いを込めて名付けられた。スペイン1部のレアルマドリードが由来と間違われることも多く「サッカーは関係ない」と苦笑いを浮かべながらも、「下で呼んでくれることが多いので」“稀有”な名前は大のお気に入りだ。

 来年1月のインターハイ(岩手)は個人の初優勝はもちろん、学校対抗3連覇も懸かる。同級生のチームメートには高校で競技を引退する選手も多く、「みんなのためにもいい結果を残して、学校対抗の3連覇に貢献したい」。もう銀メダルはいらない。全国でも“シルバーコレクター”返上だ。

(島山 知房)

 ▽女子1500メートル 〈1〉山田怜歩(帯広三条)2分3秒97〈2〉西川想乃(帯広三条)2分6秒04〈3〉田畑妃毬(駒大苫小牧)2分6秒33

 ○…帯広三条・奥秋静子(2年)が女子団体追い抜き、2000メートルリレーも制し、個人の500メートル、1000メートルと合わせて4冠を達成した。腰を痛めているが、この日も痛み止めを飲んで強行出場。3日間で4種目を滑り、学校対抗2連覇に貢献した。万全の状態ではない中でも成果を残し、「体調不良とか腰の痛みとかもあった中で滑りきって、全種目優勝できたことはとても自信につながるレースになった」とうなずいた。

 ▽女子団体追い抜き(6周) 〈1〉帯広三条(小島、西川、奥秋)3分18秒94〈2〉帯広南商(小丹枝、小原、重堂)3分21秒62〈3〉白樺学園(坂上、高橋、菊池)3分32秒15

 ▽女子2000メートルリレー 〈1〉帯広三条(奥秋、熊谷、竹田、山田)2分43秒15〈2〉帯広南商(小原、鈴木、小丹枝、笹渕)2分45秒68〈3〉帯広農(今井千、大野、木本、今井柊)2分50秒53

 ▽女子学校対抗 〈1〉帯広三条(85点)〈2〉帯広南商(49点)〈3〉帯広農(33点)

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