ラッパー、経営者、デザイナー、俳優などマルチに活動する平野莉玖(りく、25)が、レコード会社「テイチクエンタテインメント」から18日発売のアルバム「Just The Way We Are」でメジャーデビューした。このほどスポーツ紙のインタビューに初めて応じた平野は「覚悟をもって決断した。まずは一安心」と話し、アーティストとして兄で「Number―i」の平野紫耀(27)との共演を熱望した。(増田 寛)
人なつっこい笑顔は、歌唱中の透き通るような歌声と、アーティスティックかつクールな楽曲とはまた違った雰囲気を醸し出す。「アルバムを出して一人前という自分の中での思いがあったので、形にできたのはうれしい。大満足の出来栄え」と白い歯を見せた莉玖の表情には、どことなく兄・紫耀の面影が見え隠れしていた。
今回の初アルバムには、オリジナリティーをふんだんに詰め込んだ。幼少期から聴いていたという洋楽の要素や、ラップなどを練り込んだ変幻自在の10曲(通常盤)に「音楽のジャンルを超えて、老若男女さまざまな方々にハマってもらえるアルバムになっている。それを演歌歌謡曲に強いテイチクさんから出せるのは本当に心強い」と胸を張る。
アルバムには昨年12月に発売したインディーズ時代の「Doubt it」も収録。「過去曲も全てレコーディングし直した。これまでは我流で歌っていたが、今回初めて楽曲チームからアドバイスをもらって歌った。ニュアンスや強弱など、本当に多くのことを初めて学べた」と成長を明かす。
アルバムのPRを兼ねたショート動画では、キレキレのダンスも披露。2007年に行われたEXILEのライブのバックダンサーに指名されるほどの腕前で、「もともと兄のダンススクールのお迎えに付き添って、振り付けをまねていたら上達して、5~11歳まで習っていた。中学2年生の時にはダンスを教えていました」。
ダンスと並行して、小学5年生からラップにも熱中した。「高校の時は、普通の学生生活に憧れていたから、音楽はいったん休止していた」が、中学3年まで大人に交ざってクラブのイベントに毎週参加するなど、幼い頃からリズムセンスを培ってきた。
現在は地元・名古屋を軸に、東京でも活動を行っている。今後に関しては「名古屋を出て活動したいとはあまり思わない。大好きな地元の魅力を音楽を通して発信したい。アーティストとしては日本武道館に立ちたいという憧れもある」。
夢は膨らむが、何よりもかなえたいのは、兄との共演だ。紫耀について「尊敬する人で、小さい時から手の届かない存在。でも目標であり、ライバルであり、切磋琢磨(せっさたくま)する存在」と背中を追い続ける。それでも「いつか大みそかのNHK紅白歌合戦で兄と共演したい。それが親孝行にもつながると思う」と先を走る兄に肩を並べるつもりだ。
◆平野 莉玖(ひらの・りく)
▼生年月日 1999年3月1日。25歳
▼出身地 愛知県名古屋市
▼身長 166センチ
▼血液型 O
▼特技 マリンスポーツ
▼趣味 サバイバルゲーム
▼好きな食べ物 豚骨ラーメン
▼スポーツ経験 バスケットボール(小学6年~中学2年)、総合格闘技(高校生の2年間)