プロレスリング・ノアの1・1日本武道館大会でGHCナショナル王者・征矢学に挑戦するマサ北宮が24日、埼玉県内のノア道場で練習を公開した。
クリスマスイブの道場での練習。北宮が呼びつけたのは、日刊スポーツの40代記者、デイリースポーツの50代後半記者、そしてスポーツ報知の50代記者とクリスマスとはまったく縁がない初老記者3人だった。
道場に入るとTシャツにバンダナを巻いた北宮が全身から湯気を立ち上らせて筋トレを行っていた。記者3人の存在を気にせず、20キロのダンベルをつるした「長嶋茂雄」と書かれたオレンジ色のタオルを口にくわえて首を上下にさせ、ブリッジした状態で40キロのバーベルを上げる特訓を繰り返した。
黙々と首の鍛錬を繰り返す北宮は「ここらあたりでいいか」とうなずくと練習を終了した。すると、見守った記者へ「どうぞこちらへ」と一転、柔和な表情に変わり、リングに近くに用意したちゃんこ場へいざなった。
今年10・14後楽園での清宮海斗が持つGHCヘビー級への挑戦時でも話題になったが「ちゃんこ」には、特別な思い入れを持つ北宮。顔はいかついが心は優しい男は、クリスマスイブに集まった記者3人への「こんな道場くんだりも来ていただいたいのでせめても御礼です」と自らが調理したちゃんこをふるまった。
冷えた体に染み渡るみそスープのちゃんこは、豚肉と野菜がたっぷり。北宮は「こだわりは、具材を細かく切って食べやすくしています」と明かしたようににんじん、きゃべつなど具材が丁寧に刻まれており、北宮の誠実さが伝わってきた。
ちゃんこを堪能しながら征矢戦への意気込みを取材。首を徹底して鍛えた意味を弾道、DDT、ドラゴンスリーパーなど「チャンピオンの技は首を狙った技が多いので、この試合に向けより一層、強化している」と告白した。北宮が練習を報道陣に公開することは珍しい。今回、3人の記者を呼んだ理由をこれまで征矢が繰り返し練習を公開していることから「オレも負けず嫌い。すべてを受けきってやる」と対抗心の表れと明かし、決戦まで1週間に迫り「ひたすら道場に籠もって鍛錬あるのみ」と闘志を秘めた。
クリスマスイブの予定を聞かれ「これから日焼け行って、夜またジム行きます。クリスマスプレゼント?仏教となんで」とほほ笑むと「ありがとうございました。ゆっくりしていってください」と聖夜に「日焼けサロン」へ出かけた。
北宮が帰った道場。初老記者3人も帰り支度を始めようとした時、道場の扉が開いた。
現れたのは、ナショナル王者・征矢学だった。
(続く。福留 崇広)
◆1・1日本武道館大会全対戦カード
▼ダブルメインイベント2・GHCヘビー級選手権試合
王者・清宮海斗 VS 挑戦者・OZAWA
▼ダブルメインイベント1・スペシャルシングルマッチ NEW YEAR FIRST DREAM
中邑真輔 VS 佐々木憂流迦
▼GHCタッグ選手権試合
王者組・丸藤正道、杉浦貴 VS 挑戦者組・ジャック・モリス、X
▼GHCナショナル選手権試合
王者・征矢学 VS 挑戦者・マサ北宮
▼GHCジュニアヘビー級選手権試合 60分3本勝負
王者・ダガ VS 挑戦者・Eita
▼第5試合・スペシャルシングルマッチ
拳王 VS “想い人”KENTA
▼第4試合・シングルマッチ Brother vs Brother
イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr. VS ガレノ・デル・マル
▼第3試合・シングルマッチ1分1本勝負
藤田和之 vs 小田嶋大樹
▼第2試合・8人タッグマッチ NEW YEAR LIMIT BREAK
潮崎豪、モハメド ヨネ、小峠篤司、大原はじめ VS 藤田和之、石川修司、遠藤哲哉、ブラックめんそーれ
▼GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合/3WAYマッチ
王者組・HAYATA、YO―HEY VS 挑戦者組・AMAKUSA、宮脇純太 VS 挑戦者組・アレハンドロ、カイ・フジムラ
※最初に勝利したチームが、この試合の勝者。
▼ダークマッチ・NOAH THE RUMBLE(午後3時15分・試合開始
出場選手→小田嶋大樹、大和田侑、晴斗希、谷口周平、タダスケ、菊池悠斗ほか全13選手が出場。
※2名の選手の対戦から開始、60秒ごとに選手が入場し対戦に加わっていく全13選手によるランブル戦。勝敗は、フォール、ギブアップの他にトップロープ越しに場外に落ちると失格となる「オーバー・ザ・トップロープ」形式を採用。優勝者にはどのGHCタイトルにも挑戦できる権利が与えられる。