来年の大相撲初場所(1月12日初日、東京・両国国技館)へ向け大関・大の里(二所ノ関)が25日、茨城・阿見町の部屋で基礎運動を行った。相撲は取らず、みっちりとすり足やてっぽうなどをこなした。「冬巡業は長かった。相撲を取る稽古が中心だったので、基礎を重点的にやりたい」と意図を明かした。弟弟子に指導する場面も多く、部屋頭として稽古場を引き締めた。
新大関だった11月の九州場所は9勝6敗。早々に優勝戦線は脱落し、琴桜(佐渡ケ嶽)と豊昇龍(立浪)の2大関が賜杯を争った。大の里は千秋楽相星決戦を土俵下で見つめた。「やはり悔しかった。3人大関がいるのに、1人だけ仲間外れだった。優勝争いに関係ない形であの一番をみていて、なんで自分がいないんだろうと。もどかしさがあった」と本音をこぼした。ただ、琴桜が制した大関同士のV争いは「間近で見ていて勉強になった。2人は強かった」と大きな刺激を受けた。
九州場所前の秋巡業では高熱で離脱するなど万全で臨めなかった。「九州場所ではいろいろな人に体の張りがなかったといわれた。準備をしっかりしないといけない」。リベンジへ冬巡業から体調管理を徹底。東京開催は夏場所と秋場所で連続優勝。「大関2場所目なので頑張りたい」と得意の“東京場所”へ気持ちを高めていた。