北海道コンサドーレ札幌DF馬場晴也(23)が、来季残留を決断したことが25日、分かった。来季、9年ぶりにJ2で戦うこととなり、J1クラブからオファーが届いていたが、熟考の末、札幌で勝負する道を選んだ。今季はボランチや3バック右で37試合に出場し、チーム3位の2985分、ピッチに立った。タフネスさと戦う姿勢を前面に押し出すプレーを引き続き見せ、1年でのJ1復帰を目指す。
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屈辱の結果を晴らすため、馬場が札幌残留の道を選んだ。来季の契約が残っており、違約金は発生するものの、J1クラブからオファーが届いていた。熟考を重ねていたが、赤黒のユニホームで3年目を迎えることを25日までに決めた。三上大勝代表取締役GM(53)は「男気残留してくれました」と、最良の決断となったことに安どした。
馬場は今季、1対1の強さや体を張った守備で、ボランチやセンターバックとして自己最多となる37試合に出場。出場時間もフィールド選手でチーム2位とフル稼働した。目標としていたパリ五輪出場はならずも、U―23日本代表にも選出されるなど存在感を示した。しかしチームは19位に終わり、9年ぶりのJ2行きが決まった。2年前に当時J2の東京Vから札幌に移籍してきたように、J1で戦いたいという思いもあったが「好きな札幌に貢献できていない」と責任を果たすべく、移籍を断った。
J2落ちした今オフ、3バック中央を務めていたDF岡村大八(27)はJ1町田、昨季チーム最多の12得点を挙げたMF浅野雄也(27)はJ1名古屋へ完全移籍する。契約満了も含め主力選手が複数去るが、馬場を含め、その他の現有戦力は確保できている。また最後のピースとして、22年まで在籍した、現ベルギー1部・コルトレイクMF高嶺朋樹(26)の獲得に乗り出していることがこの日までに判明。本人は復帰に前向きで、クラブ間での交渉は大詰めに入っている。岩政大樹新監督(42)の下、目指す1年でのJ1復帰へ、札幌の来季布陣は固まりつつある。
◆馬場 晴也(ばば・せいや)2001年10月24日、千葉県生まれ。東京Vユースから2020年に当時J2の東京Vにトップ昇格。同年12月13日のホーム・長崎戦でプロデビュー。23年、札幌に完全移籍で加入。今年4月3日のホーム・名古屋戦でプロ初得点を決めた。J1通算58試合出場で2得点、J2通算47試合出場。181センチ、76キロ。右利き。背番号88。