空手の寺田道場(札幌市)は道内屈指の強豪。未就学児から大人まで約180人の選手が腕を磨き、最強レベルのゴールドクラスからは今年も続々と小・中学生の全国王者が誕生した。国体や全日本選手権、世界大会にも出場経験がある寺田徹也館長(51)らの手厚い指導の下、2025年も旋風を巻き起こす。
快進撃が止まらない。24年も寺田道場から多数の選手が小・中学生の全国大会に進出し、今年8月の全国中学選手権(大阪)では女子団体組手で寺田凛さん、飯島陽愛さん、富樫凛さん(いずれも札幌光陽中2年)が優勝。8月の全日本少年少女選手権(東京)では女子組手で土岐穂佳さん(札幌新陽小4年)が3位に入るなど、様々な全国大会で表彰台ラッシュが続いた。
11月には道内の大会も席巻し、全国中学生選抜大会道予選の個人形で熊谷琉希くん(大曲中2年)が優勝するなど、小・中学生合わせて20人以上が全国切符を獲得。それぞれが来春の大舞台に向けて猛練習に励んでいる。
寺田館長が09年に設立した寺田道場は、札幌市手稲区、西区を中心に活動。キッズ、初級、中級、上級などレベルに応じてクラス分けし、その中から実力が認められた選手がゴールドクラスに選抜されて「日本一」を目指している。
道空手連盟の強化委員長も務める寺田館長は「楽しい中にも厳しさあり」をモットーに、技術や礼節を丁寧に教えてきた。同時に「空手を続けてもらうためにも勝つ喜びを知ってほしい」と、明確な目標を持たせて試合のための強化にも力を注いでいる。
その中から頭角を現した全中Vトリオは、来年3月の全国中学選抜大会(京都)で個人戦の頂点を狙う。前回も優勝している寺田さんは「以前よりスピードがついている」と連覇へ自信を膨らませ、飯島さんは「前回は5位。次は1位を」。組手、形ともに出場する富樫さんは「優勝します」と力強く宣言した。(石井 睦)