俳優の海宝直人が26日、大阪市内でミュージカル「イリュージョニスト」の大阪公演に向けて取材会に出席した。
19世紀末のウィーンを舞台に、天才幻影師・アイゼンハイム(海宝)と公爵令嬢・ソフィ(愛希れいか)の禁断の愛、傾国の危機が迫るオーストリア皇太子の苦悩、ウソと真実に翻弄(ほんろう)される人間模様を、壮大な音楽と、華麗なトリックで描いた今作。2021年に世界初演のオリジナルミュージカルとして上演予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、コンサートバージョンでの上演となった。海宝は当時を「ギリギリまでどんな形になるかは決まっておらず、クリエイターチームの皆さんも考えながら進めていきましたね。初日の直前に僕のソロの楽曲の動きが(演出の)トムが全部変えたいとなって『今変えるか~』ってなりました」と笑いながら振り返った。
集中力が切れたら奈落に落ちるような緊張感の中での公演を経験した海宝。今回も同じキャストでの上演となり「ある種サバイブしたという感覚があるので、そこの結束があるところからもう一回スタートできるというのは、とても大きなこと」と喜んだ。劇中でもイリュージョンを披露する。元々マジックが好きだったそうで「実際にマジック監修の方も今回いらっしゃいます。今までのミュージカルではなかなかない、イリュージョンとの融合はすごく僕も楽しみ」とワクワクしている。
自身の演じるアイゼンハイムとの共通点について「完璧主義者ですけど、非常に緊張して、直前までうまくいくのかとナーバスになる人間らしいキャラクター。僕も初日前に自分にできるのだろうかという緊張するので共感しますね」と笑顔。自身の緊張の解き方については「緊張していることを受け入れるしかない!」と、明かし笑わせた。
大阪公演は来年4月8日~20日まで、梅田芸術劇場で上演される。