俳優・役所広司が26日、東京・TOHOシネマズシャンテで上映最終日となった主演映画「PERFECT DAYS」(ヴィム・ヴェンダース監督)の舞台あいさつを行った。
海外では約90か国で上映され、日本では昨年12月22日から1年余り続いた記録的ロングランの最終日。作品は役所演じる東京・渋谷の公衆トイレで働く清掃員・平山の日常をドキュメンタリータッチで描いた物語。
登壇した役所は「世界中の人が(主人公の)平山に会いに来てくれるといいですね、と言われて始まった映画。今、渋谷ではこのトイレの見学ツアーまでできて見に来てくれている。もう完ぺき、パーフェクト」とうれしそう。
そして「ひとつのトイレを切り口にして始まる物語ですが、次に使う人のために、ちょっときれいにしようという気持ち。これは日本人の美しい心のアピールにもなるんじゃないか。僕もこれから公衆トイレをちょっときれいに使うことを、改めて誓います」と語り、笑いを誘った。
同作は昨年5月にカンヌ国際映画祭の男優賞に輝いたのを始め、国内の映画賞も多く受賞。また米アカデミー賞・国際長編映画賞にもノミネートされるなど高い評価でも注目された。興収は13億円を突破している。