昨年12月30日に死去した歌手・八代亜紀さん(享年73)をしのぶ特番、BS11「八代亜紀さん一周忌あなたが選ぶ名曲集!」(30日午後8時)の収録がこのほど行われ、司会を務めた歌手の伍代夏子らが思い出を語った。
亡くなる直前まで出演したBS11「八代亜紀いい歌いい話」で披露した楽曲をリスト化。視聴者からリクエストを募り、代表曲「舟唄」「雨の慕情」、歌手仲間とのデュエット曲など名シーンを届ける。
伍代はレコード会社の事務員時代、八代さんを担当。「1周忌なのが信じられないです。もう、1年経(た)ってしまったんだなと…。亜紀さんの優しさを再認識させられ、かわいがってもらった後輩として亜紀さんの飾らない性格、後輩に分け隔てなく接してくれたことを忘れずに、その気持ちを大事に伝えていきたい」と約束した。共に司会を務めた福田こうへいは「デビューして12年が経つんですが、(当時)八代さんが『東北弁でいいんだよ!』と言ってくれて。心の広さを感じました。唯一無二の声を持った者って、こういう方なんだなと。そういう歌手に自分もなりたい、という目標を持ちました」と話した。
親交の深かった美川憲一は「すごいヒット曲があって、いかに皆さんに愛されてきたか。改めて、八代亜紀さんの偉大さが分かりました。入院後に『ジョイントコンサートをやりたい』と言ってらしたみたいで。本当にうれしいことで(実現できなかったことは)残念でなりません」。八代さんが復帰後にレコーディング予定だった“幻の新曲”の「海の子なれば」を作詞した武田鉄矢は「最後の1曲でご縁があるとすれば、すごく深い縁だったんではないだろうか。歌謡界の光の真ん中にいた人で、昭和の歌謡界の大きな存在です。不思議なことに、晩年になればなるほど、強く魅力を感じました。昭和の目撃者として、こんな(に魅力的な)シンガーがいたと、語り継がなければいけない」と誓った。
水森かおりが八代の元別荘を訪れ、同曲を熱唱。スタジオでは、八代さんデザインの着物や愛用の化粧ケース、油絵のパレットなどの遺品が紹介された。