第33回全日本高校女子サッカー選手権が29日、兵庫・三木市などで開幕する。史上2校目となる総体も含めた全国5連覇を目指す藤枝順心(静岡〈2〉)は29日の1回戦で近江兄弟社(滋賀)と対戦。WEリーグ内定のMF植本愛実、DF柘植沙羽の3年生コンビを軸に史上初の大会3連覇にまい進する。(武藤 瑞基)
再び頂を目指す旅路が始まる。選手権で3大会連続優勝なら史上初。また夏の総体も含めた全国5連覇なら13~15年に記録した日ノ本学園(兵庫)以来2校目となる。植本は「この舞台をそろえてくれた先輩たちの思いを背負って戦いたい」。柘植も「(重圧は)順心でしか味わえない。力に変えたい」と宣言した。
千葉に内定し、ダブル主将の一角も担う植本はボランチとして潤滑油の役目を果たす。前回大会は5戦1得点。「たとえ自分が消されても味方を生かせるよう、攻守の循環を進めていきたい」。ちふれ埼玉入りする柘植は最終ラインを統率する。「フィジカルでは負けない」と171センチの長身を生かし、守備はもちろんセットプレーからの得点も狙うつもりだ。
県決勝では橘に完封負け。「負けるべくして負けた」と植本が振り返る通り、チームに慢心があった。ミーティングでは3年生に「気持ちを入れてほしい」と一喝。絶対女王は油断せずV3へ突き進む。