第33回全日本高校女子サッカー選手権が29日、兵庫・三木市などで開幕する。常葉大橘(静岡〈1〉)は30日の2回戦から登場し、専大北上(岩手)―航空石川(石川)の勝者と対戦する。(武藤 瑞基)
1年前の忘れ物を取りに行く。常葉大橘は前回大会、2回戦で柳ケ浦に0―1。後半、雨でスリッピーとなったピッチで相手シュートをキャッチミスし、決勝点を許したGK田尻結菜主将(3年)は「最後なので納得いく形で終わりたい。それには優勝しかない」と初Vへ気合を入れた。
今年は決勝で藤枝順心を1―0で下し、13年ぶりに県大会を制覇。「守備の連動ができて、攻められても抑えることができた」。総体以降、熱を入れて取り組んできたセットプレーの守りでも隙を見せなかった。ボランチのMF松尾侑芽実(3年)も「今年は全員でハードワークできる」と自信を見せる。
共に勝ち上がれば、柳ケ浦とは準決勝で顔を合わせる。「今度こそ勝ちたい」と田尻。自身は今大会をもって競技から引退する予定で、小学2年生から続けてきたサッカーキャリアの集大成の舞台となる。思う存分暴れ、有終の美を飾ってみせる。
◆大会方式 今回から大会方式が変更される。これまでの地域代表制ではなく、全47都道府県から47チームが出場。さらにこれまでの実績に配慮し、5枠(宮城、東京、静岡、大阪、兵庫)が加えられ、計52チームで争われる。決勝は来年1月12日にノエスタで行われる。